未来で ページ37
｢……ん｣
眠っていた。
起きると、それは私の部屋で。
さっきまで煉獄さんがここにいたのに。
炭治郎と伊之助も。
いない。
大正時代どころか、令和に戻っていた。
手に力が入っている。
見ると、羽織りを握っていた。
私があの場所で着ていた羽織だ。
私は確かにあそこにいた。
本をめくってみる。
私と煉獄さんが、同じ時に死んでいることになっている。
私の名前もある。
｢来世では絶対愛し合うと約束する｣
煉獄さんの遺言。
その言葉を信じていいのなら。
私はあなたに会えますか？
｢その羽織りかっこいいね！｣
｢でしょ？お気に入りなの｣
学校の帰り道、友達に言われた。
それから毎日、着ていたら会えるかもしれないと願って着ていた。
あの日以降、私が大正時代にタイムスリップすることはなかった。
もう一度、会いたい。
今年で私は高校を卒業する。
どこで会えるかわからないあなたを、私は追っている。
｢あっ！ねね、聞いた？新任の先生が来るらしいよ！｣
｢えっ？でも新任式は終わったよ？｣
｢急で入ってくるみたい！｣
そっか。
その人が煉獄さんだったらいいのになんて。
叶うわけないと思ってた。
翌日の新任式。
｢新任の先生をご紹介します｣
ステージに視線が集まる。
私も視線を向けている1人だ。
ステージ裏から出てくる人に、目を見張った。
髪色、目の色、仕草、体型。
すべてあの人で。
｢今年度から社会科の先生をしてくださいます。煉獄杏寿郎さんです。それでは挨拶をお願いします｣
彼は前に出て挨拶をする。
｢みんな、おはよう！俺は煉獄杏寿郎だ！楽しく仲良く学ぼうな！｣
｢……っ！！！｣
叫びたい。
今すぐ駆けだしたい。
胸の前で握っていた手の上に、雫が落ちた。
ある言葉を作った。
心を燃やせ。
そのままの、心燃。
しんねん、という。
努力する時、私は自分に言う。
心燃しろ、と。
あなたはいつでも私の心の中にいます。
大好きです、煉獄さん。
私と彼が両思いになるのは、まだ先の話だ。
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さな(プロフ) - 飴さん» あ、追記で。光と薔薇の呼吸どちらも使えます！ (2022年8月7日 21時) (
レス) @page37 id: 423062be9e (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 飴さん» こんばんは！作者の(名前を変えた)さなです！たくさんの誤字と文章のおかしな部分の指摘をありがとうございます！全て直させて頂きました。読んでいただきありがとうございます！お返事が遅れてしまい申し訳ございません！ (2022年8月7日 21時) (レス) id: 423062be9e (このIDを非表示/違反報告)
飴 - 物語一気に読んじゃいました。 その後の2人が気になります。。。 沢山の直しを言ってしまいすみません(>_<) (2021年11月23日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
飴 - 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡ 未来でのここの台詞 ｢えっ？でも親任式は終わったよ？｣ これ正しくは新任式ではないんでしょうか? (2021年11月23日 2時) (レス) @page37 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
飴 - 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡ 猗窩座のここの部分 そこで私は頸に斬りかける。 これ正しくは私は頸に斬りかかる。ではないんでしょうか？ (2021年11月23日 2時) (レス) @page33 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな | 作成日時：2021年5月2日 23時
