-心燃-【煉獄杏寿郎】

訓練 ページ24

それから数日後。

私達は訓練を始めた。

きよちゃん、すみちゃん、なほちゃんによる、体ほぐし。

アオイさんとカナヲちゃんによる、全身訓練と反射訓練。

柱である私は、負けられない。

すぐに回復してやる。


｢始め！｣


順番に体ほぐしをしていく。

私はもともと体が柔らかかったため、痛くなかった。

炭治郎と伊之助は痛がっている。

善逸は。


｢あははははっ！大丈夫、大丈夫〜♪｣


満面の笑みだ。

伊之助の被り物の耳がしゅんとしていた。

次は反射訓練。

薬湯の掛け合いだ。

私はカナヲとすることになった。

柱を舐めるな。

前に微笑んで座っているカナヲを見つめる。


｢始め！｣


彼女の手を抑え、私が早く薬湯をかけた。


｢す、すげぇ…｣

｢さすがAさんだ…｣


えっ、まってこの薬湯臭い？！

私は慌てて持っていた手拭いでカナヲちゃんを拭く。


｢カナヲちゃんごめんね…！臭いよね！かけなければ良かったな…｣


カナヲはただ、私を驚いた顔で見つめるだけだった。


｢最後は、前身訓練。鬼ごっこをしてもらいます｣


それも、カナヲとだった。

余裕でカナヲに追いつき、手を捕まえることができた。

私はずっと、回復状態なのだ。

傷一つ付いても、治るのも早かった。

私は、炭治郎たちを残して、訓練を終えた。

鍛錬に戻って良いと伝えられた。


｢意外と早かったな…｣


私、そんなに凄いのかな。

隊服に着替え、刀を持つ。

炭治郎たちに別れを言い、煉獄家に帰った。


｢…む！A！帰ったのか！｣


素振りしていた煉獄さんが、私に気づく。


｢ただいま帰りました！｣


あなたの顔を見れるのは、あと何日なのだろう。

時間が止まればいいのにな。









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