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命より大事なもの ページ23

「炭治郎くん」

「あ!Aさん!」


ちらっと部屋を覗くなり、炭治郎くんだけが駆け寄ってくる。

私より身長高い。

ちょっと羨ましい。


「様子を見に来たの。どう?」

「だいぶ良くなってます!Aさんと訓練することも聞いてます!」

「一緒に頑張りましょうね!」


笑顔でいい返事が返ってきた。

善逸くんと伊之助くんは眠ってるようだ。


「Aさんの怪我、大丈夫ですか?」


腕の包帯をまじまじと見つめられる。

ちょっと恥ずかしい。


「うん、大丈夫だよ。呼吸で出血は止められたから」

「へぇ!そんなこともできるんですね!」

「呼吸はいろんなことに役立つからね」

「頑張ります!」


彼からは優しい音がする。

思わず頬が緩んだ。

すると、炭治郎は真顔になる。

悲しい匂いがする。


「Aさん」

「なんですか?」

「…禰豆子に、会っていただけませんか」


連れてる鬼のことかな。

素手だけど大丈夫かな。

殺そうとは思っていない。

念の為だ。

私の相棒だから。

少し疑っているけれど。


「うん。私でいいのであれば」


炭治郎は、私を箱のある場所へ誘導した。









ギィッと箱の扉が開く。

暗くてよく見えない。


「禰豆子、おいで」


すると、髪の長い少女が出てくる。

少し小さい気がする。

私は彼女を見つめた。

大きな桃色の瞳。

竹の口枷。

鬼とは思えない、なんとも可愛らしい人だった。

彼女からは、炭治郎と同じ匂いがする。

音も、落ち着く。


「…禰豆子ちゃん、私は柱のAです」


禰豆子の前に座る。

すると、近づいてきて、私の頭を撫でた。


「ふふっ、この子可愛いのね」

「俺の、命より大事なものなんです」

「…そっか」


私も、禰豆子の頭を撫でた。

喜んでくれてるみたい。

命より大事なもの、か。


当てはまるものが、あった。

訓練→←約束



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さな(プロフ) - 飴さん» あ、追記で。光と薔薇の呼吸どちらも使えます! (2022年8月7日 21時) (レス) @page37 id: 423062be9e (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 飴さん» こんばんは!作者の(名前を変えた)さなです!たくさんの誤字と文章のおかしな部分の指摘をありがとうございます!全て直させて頂きました。読んでいただきありがとうございます!お返事が遅れてしまい申し訳ございません! (2022年8月7日 21時) (レス) id: 423062be9e (このIDを非表示/違反報告)
- 物語一気に読んじゃいました。  その後の2人が気になります。。。 沢山の直しを言ってしまいすみません(>_<) (2021年11月23日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 未来でのここの台詞 「えっ?でも親任式は終わったよ?」 これ正しくは新任式ではないんでしょうか? (2021年11月23日 2時) (レス) @page37 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
- 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 猗窩座のここの部分 そこで私は頸に斬りかける。 これ正しくは私は頸に斬りかかる。ではないんでしょうか? (2021年11月23日 2時) (レス) @page33 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さな | 作成日時:2021年5月2日 23時

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