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拝啓見たことない父さん、母さん。
私は審神者という正直訳のわからないものになりました。そして今刀剣男士というものにずっと付きまとわれています…。


「……あの、集中できないんで少しあっち行ってもらえますでしょうか…。」

少女の握りしめているのは短刀が一本。あの後仲間を増やすべく鍛刀をした際にできた刀だ。そして今歌仙同様具現化しようとしているのだが、背後五十センチほどの距離に歌仙が立ち尽くしている。

「今の近侍は僕だ。主の仕事を手伝う使命がある。」

とずっと言っている。おそらくは先程宣言した“幸せを見つける”を叶えるための行動だろう。
歌仙の鼻にはかすかに血の臭いが漂っていた。殴られた痣だけではなく切り傷もあるのだろう、などと考えながら歌仙はその場から動こうとはしない。

「…はぁ……じゃあやるよ。おいでませ、我が一振り…。」

歌仙同様に短刀は光を放ち、桜が舞い散ればその中には小さな人影が一つ。

「よお大将。俺っち、薬研藤四郎だ。兄弟ともども、よろしく頼むぜ…って見たところ俺っちが二振り目のようだな。」

薬研と名乗る少年は、幼い容姿とは似合わないほどの低い声でどこか大人びていた。


同日
薬研藤四郎入手

玖→←漆



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作者名:ごごねこ | 作成日時:2018年5月17日 11時

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