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拾陸 ページ17

「神域に連れていかれたらどうなるの…?」

恐る恐る尋ねてみる。

「永遠にその魂を縛られることになるだろうな。遊び半分で神域へ連れていくか、その人間が持つ力を欲しているかのどちらかしか連れていく理由がない。俺っち達はそういうのからも大将を守る、まあ用心棒ってやつだな。」
「俺達は主のためにあるようなもんだしね。ね、安定。」
「うん、そこらへんの神なんて首を落として君に差し出してあげるよ。」
「それは物騒な…でもありがとう。」


どうせ守れやしない、私は知っている。
昔育ての親に聞いたことがある。私の母親は育ての親に“守ってあげて”と願った。けれどそれは叶わなかった。それが結果こうなっている。きっとこいつらも裏切る。そうに決まっている。


「僕達は裏切らない。」
「!?」


どうして…歌仙が…?まさか考えていることが…?いや、ありえるはずがない。こいつらは所詮刀、人の心なんて…。


「あんた達が裏切るなんて考えてないよ。」
「…そうか、安心したよ。」


「信じてるよ。」


この嘘をつらぬこう。私が死ぬ、その時まで。

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作者名:ごごねこ | 作成日時:2018年5月17日 11時

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