19話 ページ19
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広間が一気にざわめき出した。
「は、腹違い？どういうことだ？」
「白狼、妹なんていたのか！？」
皆が質問責めをした。そんな中、時和がパンパンと手を叩いた。その瞬間、広間は静まり返った。
白狼は「ありがとう」と言い、また皆に向き直った。
「…僕達の父上は同じくあの方なのは間違いない。僕達の容姿をそっくりそのまま受け継いでいるよ。…ただ、その子の母は普通の人間。だから、腹違いの妹だよ。」
時和や蘭以外の皆は動揺を隠せなかった。なんせ、神と人間から生まれた子…それは普通なら有り得ないはず。
だが、実際白狼が証言して、尚且つ彼の妹がそのような存在である。誰も言葉が出なかった。
「…僕は、あの子のことをずっと探してきた。父上も、母上も居なくなって、妹が1人いると聞いていても立っても居られなかった。」
白狼はぎゅっと拳を握りしめた。そんな彼を皆はただ静かに見つめていた。
「僕は、あの子を守っていきたい。あの子と共に過ごしたい。たった一人の家族を…これ以上失いたくない…っ。」
ついに涙目になってしまった白狼を蘭はそばに駆け寄ろうとしたが、時和に止められた。
蘭は抱きしめてあげたい衝動を抑え、彼を見守っていた。
「もし…皆が彼女の存在を受け入れられないのなら……」
次に続く言葉をいとも簡単にわかってしまった蘭は「だ、ダメですっ！」と声を上げた。だが、そんな彼女の声を無視し、白狼は言葉を続けた。
「僕は、あの子を連れてここを「はぁ、お主はバカか？」え、」
白狼をバカと呼んだ女性は煙管を吹かし、彼の方に視線を向けた。
「よく周りを見ろ。誰が受け入れないと言った？」
周りを見渡すと、皆暖かい笑顔を白狼に向けていた。
「なあ、それってハーフってやつだろ！カッコイイじゃねーか！」
「白狼の妹か…一度会ってみたいな。」
「「またお話したいー！」」
白狼はその光景に驚きを隠せなかった。だが、それと同時に安心したのか一気に涙が溢れてきた。
そんな彼に、一人白狼と同じくらいの少年が近寄ってきたと思ったら、背中を思いっきりバシッと叩いた。
白狼はあまりの痛さに思わず別の涙が出てしまった。
「い、痛いよっ。」
「お前が女々しく泣くからだろ。いい加減泣きやめ。」
二人のやり取り、そして皆の返答に蘭はほっと息をついた。
そして自分の兄がこの未来を分かっていたのだなと、尊敬の眼差しを向けた。
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鈴桜(プロフ) - めいさん» 夢主よかった……そして、白狼!!格好いい！！風の神様だからスピードが早いんですね。続き楽しみに待ってます (2020年8月18日 16時) (
レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 鈴桜さん» わあ、嬉しいです！刀剣乱舞じゃないのに、読んでくれるとはっ。頑張ります(￣^￣)ゞ (2020年8月17日 19時) (レス) id: 6cecd18213 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 新作〜〜!!待ってました。どんな風になるかワクワクしながら読ませていただきます (2020年8月17日 19時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
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