□階段□ ページ5
特別採用枠をなくす、と言うことは生徒会が潰れる。潰れることに私たちは喜びを示すだろうが、きっと生徒会他が反抗するだろう。
あ「当たり前か…」
自分の人生かかっているようなもんだしな。
私はぶち、と回線を切った。
会議室付近に来ると春菜ツバメが教頭に訴えかけていた。どういうことですか、と。教頭は事の重さを静かに伝えていた。
私は彼女に気づかれる前にその場を去った。本当は会議室に仕込んでいたカメラの角度を少し動かしたかったのだが、流石にこのタイミングは無理だ。
しょうがなく、娯楽室に向かうと険悪な空気感に体を思わず震わせた。
夏樹「何なんだよ…」
ソファーにどっしりと構え、貧乏ゆすりをし始める夏樹
陸「何もしてないのに勝手に出てきて…」
はぁ、と深いため息に肩を下ろす
あ「正義ぶった親の登場ですか」
無表情で淡々と言う私に、漸く皆が気づいた。
波留「勝手なことしやがってさ」
そう言いながら近くにあった本を乱暴に投げ捨てる
タクト「何なんだろうな…」
プラチナの親の登場に苛立ちが隠せない様子が目に写る。夏樹の隣に腰を下ろすと、それと同時にスマホがパーカーを伝って振動した。
皆と目線を合わせて話ながら手探りでスマホを掴む。画面を開くと大量の通知。
【非通知】
【非通知】
【非通知】
【非通知】
【非通知】
どれも非通知で内容がわかりきっている。非通知設定は監視カメラに動きがあったと言うこと。別に今見る必要もないし、急ぎではなさそうだ。
溜め息をつきながらスクロールをする。長々と続く非通知の文字。たらたらと指で弾いていたその時。
指が一点で止まった。
あ「は?」
思わず間抜けな声がでる。
【母親】
意識と反して手元が震え出す。
おいおいおい、嘘だろ。学校にいる日中は連絡しない約束だろ。何でだよ、意味わからない。制御の利かない手からスマホが音をたてて落ちる。
夏樹「おいおい落ちてきたぞ?」
落ちたスマホを前傾姿勢になってとる夏樹。ゆっくり体を起こした夏樹は私を見て驚いた様子を見せた。
夏樹「お、おま、大丈夫か!」
私の震える手を両手で包む
あ「大丈夫…」
平然を装いながら言うが、夏樹には通用しない。タクトも私の様子を心配して駆け寄ってくる次第だ。
…突然連絡してきたんだ。
私の震えは予測できた母親の理由に対するものだった。
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Mai(プロフ) - 見たい!つづき (2021年10月7日 16時) (レス) @page21 id: c466e4313f (このIDを非表示/違反報告)
ゆいまる(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2021年1月3日 13時) (レス) id: a0d73dbad3 (このIDを非表示/違反報告)
りな☆(プロフ) - 一気読みしました!更新頑張ってください!面白いです〜! (2017年5月11日 23時) (レス) id: f0df852b63 (このIDを非表示/違反報告)
??¦菅田 すぬ ?(プロフ) - 美姫さん» ありがたいお言葉頂戴いたします。ハイ!遅くなりますが、更新させていただきます!今後もよろしくお願いします! (2017年4月4日 18時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
??¦菅田 すぬ ?(プロフ) - 東雲さん» ありがとうございます。なかなか更新出来ず申し訳ございません。必ず完結させられるよう頑張ります! (2017年4月4日 18時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
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