□階段□ ページ4
下を向いてふ、と笑うとそのまま娯楽室を出た。
強く鋭く攻撃的な言葉を吐いても、何故か消していた感情が沸き上がり、涙として現れた。
目が潤み視界が揺らぐ。ぼー、とボケたような映像を見ているようだった。
あ「…力に集る無力な集団たち。そして、そのトップにたつ生徒会会長 春菜ツバメ。計画を潰すなら…誰であろうと容赦しない」
あ「…あいつが」
1人、自分に呟いた言葉は誰も知らない。
--部屋に残る無力感や脱力感に襲われる生徒会。
先程まであれだけ歓喜に浸っていたのに静まり返っていた。
「Aちゃんって不思議な子だよね」
油森は彼女のいたところを見つめる。
「え?」
「僕たちと普通に話したりするのに、たまにあんな攻撃的なこといってくるじゃん。革命、とかの話になると冷静すぎるくらい人が変わるよね」
確かに、と口々に聞こえてくる声
美森「A、普段笑顔全然見せないんだ。真顔でいつも落ち着いてて。表情変えないの」
「Aちゃんって謎だね…」
敵でも見方でもきっとない、と春菜ツバメは自分に言い聞かせた。
--…
「これはいったいどういうことです?」
「うちの娘は泣きながら早退して《学校にいきたくない》と!聞けば、特別採用枠の生徒会が学校を変えようとプラチナ枠を追いやろうとしている、そうじゃないですか!」
「うちの息子もまたバスケなんかしだして…はぁ」
「受験に影響があったらどうしてくれるんですか」
「だから特別採用枠など不要だといったんです」
「そんな制度の為に私たちの子供が不自由になるなんて可笑しいじゃないですか!」
耳にイヤホンをし携帯画面で騒がしい会議室の様子を見る。仕掛けておいてよかった。…監視カメラ。順次映像がリアルタイムで見れる。
「私たちがどれだけ寄付金を出しているか!!」
机に手をつき前のめりになる親
夏樹の親、南と波留の親…、エミリー、玲奈、タクトと陸の親。そして、美森の親までも。
「赤城さんはどう思います?」
名字を呼ばれ驚き画面に顔を近づけた。
…嘘だろ。私の親がいる訳ない。仕事の筈…
「赤城さんならお仕事の為欠席されると仰ってました」
そう言うのは夏樹の父親。何故知ってるんだと疑問はあるが、今はそれどころではない。
「まぁ、皆さん落ち着いて。だったらこの際…
特別採用枠を廃止してしまうと言うのは」
時が止まったようだった。一瞬体が強ばった。突然の廃止宣言。夏樹の親の声は絶対的な権力を持っているんだ…
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Mai(プロフ) - 見たい!つづき (2021年10月7日 16時) (レス) @page21 id: c466e4313f (このIDを非表示/違反報告)
ゆいまる(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2021年1月3日 13時) (レス) id: a0d73dbad3 (このIDを非表示/違反報告)
りな☆(プロフ) - 一気読みしました!更新頑張ってください!面白いです〜! (2017年5月11日 23時) (レス) id: f0df852b63 (このIDを非表示/違反報告)
??¦菅田 すぬ ?(プロフ) - 美姫さん» ありがたいお言葉頂戴いたします。ハイ!遅くなりますが、更新させていただきます!今後もよろしくお願いします! (2017年4月4日 18時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
??¦菅田 すぬ ?(プロフ) - 東雲さん» ありがとうございます。なかなか更新出来ず申し訳ございません。必ず完結させられるよう頑張ります! (2017年4月4日 18時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
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