ひ ね く れ 兎 。【学校のカイダン】

□階段□ ページ9

夏樹達はおもちゃの様に油森くんを扱う
私はそれを壁に凭れ、腕を組んでみている

ベットを滑らす彼はプラチナと言う支配者の言いなり

何の感情も湧いてこない。ただ彼らの遊びに付き合って、彼が傷ついく現実は見え見え。

はは、た、楽しいね、とひきつった笑顔
それを終始録画する私の携帯


あ「夏樹」

夏樹「どした」

あ「これどうしよっか、後で隠し玉で使った方が理にかなってない?」

タクトは波留と一緒に彼で遊び、嘲笑う
陸は冷静な目でそれを見つめ、鼻で笑う

夏樹「そうだな、そうするか」

夏樹の表情は冷酷だ、これは彼なりのやり方だが。遊び終えて、携帯で撮った画像を何の躊躇もなくネットにupした。近いうちに問題になることを承知の上で＿。


---…

ネットと言うものは本当に凄い。恐ろしさと利便性を合わせ持つ核兵器だ。とても早いもので、学校ではもう問題となっていた

ネットの画像を教頭の金時とか言う奴が見たらしい。そして施設に呼び出され、頭下げて穏便に済ませようとしているらしい。

この問題は油森哲夫1人に課せられ、処分が下るそう。私的には再構成の対象が消えてつまらない。
学校からの処分内容は--

タクト「油虫 退学ー！いぇーい！」

退学処分。あくまでも自主退学のようだ

タクトが叫び、周りが乗ってくる。呼び出しから解放され、肩を落とす油森くんに見せつける化のように廊下にバックを投げ捨てた。憎しみを込めた笑いの耐えない教室に足を踏み入れるのが辛いのか、油森くんは走って消えた。

夏樹のOKが出たので、ネット上に油森くんの動画を拡散。学校の騒ぎは大きくなる一方だった。


陸「…油虫、施設に謝りにいったってよ」

陸の発言で夏樹達にピリピリとした空気が漂い始めた。
丁度その次の日、階段の近くでタクト達の声が聞こえてきた。荒っぽい声でその場に駆けつけた。


夏樹「ふざけんな！」

真顔で油森くんのみぞおちに膝を入れる夏樹
土下座状態の彼は泣きそうな声で須堂君達のことは言ってないからっ！、と叫んでる

タクトも波留も陸も蹴ってる。

あ「やめとけ」

そう言って夏樹の振り上げた腕を掴んだ。んだよ、と私の手を振り払う。その途端、陸達も手を止め、彼が噎せ返った

あ「蹴ったりして体に痣とか残ったら怪しまれる、暴力は程々にな。あ、後 監視カメラとか完璧に無いところ選びなよ。ここ、あのカメラの死角だけど別のあのカメラに若干写りこんじゃうし。

後さ、これで夏樹達が怪我するの嫌なんだけど」

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