ひねくれ兎。【学校のカイダン】 (ページ8)

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□階段□ ページ8

---今日は新生徒会発足後、初の活動ボランティアの日である。

あ「怠い」

玲奈「特サに押し付けよ」

美森「雑誌持ってこっと」

皆やる気なし。勿論私も同意見。
玲奈から飴を貰って携帯で掃除している皆の様子を動画で撮影しながら歩く。
別に掃除が嫌いな訳じゃない、ただ面倒なだけ。
動画をとっていることに私が近寄らないと気づかない。え…、と言う顔をしてまた作業続行

あ「ご苦労様」

「…え、は、はい」
あの時のツバメちゃんと同じく俯いてる

あ「何でそんなにビビる?」

「いや、何か…赤城さんが話しかけてくるの珍しいから…」

ちょっと！！、と話を避け切った声が聞こえた。南を中心として集まるエミリー達

美森「何 Aにタメ口なの?は？」

ｴﾐﾘｰ「プラチナ、何だけど?」

あ「あはは、別にいいよ。動画撮影の許可貰ってただけだし、編集して遊ぼっかな」

すると玲奈がにやっと笑った

玲奈「悪い顔してんぞAちゃん?」

あ「はは、他も撮ってこよ」

何て言ってるとツバメちゃんが遠目から手を降っているのが見えた。

「手伝って貰ってもいいかな?」

気づけば皆は既に元の位置に座ってて携帯触ったり香水振り撒いたり過ごしていた。玲奈が立ち上がってそれと同時に3人も立つ。ジワリジワリと追いつめる化のように近づいていくのが見える

ｴﾐﾘｰ「特サが何で指図してんの?」

ねぇ、とお決まりの問い詰めが始まる。
ふざけんなよ、と雑誌やらを投げつけごみ箱へツバメちゃん追い込んだ。反動で鍵がかかる

「え、ちょっと待って！」

金網越しに見える悲しげな表情、バッチリと収めた。戻るよー、と名前を呼ばれたが、先いっといてと後にした。
出られないツバメちゃん、それを見つけすぐさま駆けつける油森くん。ああ友情ごっこ?それとも、複雑な心境を抱えた同志?
2人は何やら盛り上がっているよう、残念ながらアップでも会話は読み取れない。

油森くんが建物内にいる夏樹達に呼ばれた時、私はその場を離れた。
呼んだ時の夏樹の表情、にやりと企みの笑みがこぼれた気がした。

私は適当な場所に腰を下ろし、ヘッドフォンをつけて動画を再生していた。
玲奈に理由を聞かれて編集して遊ぶ、とか言ったけど、実際は、動画を色々編集して絶望に落としてそっから立ち直らせると言う、ある種卑劣な人間構成だ。ま、結局は編集するんだけどw

今日の撮れだかを確認して、画面を落とした。
そして重い腰をあげ、夏樹達のいる建物内に入っていった。