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□階段□ ページ36

「一番守ってあげないといけない大人が何で自分だけ?そんなの狡いよ!!」

優しい言葉をかけていざとなれ、俺は関係ないと知らんぷり。大人は何でも消せる消ゴムを持ってる。ごしごしそれで消して何事もなかったようにするんだ。消しカス同然の私達に大人は言う。上手に生きろ、と。

会長は、私たちは消しカス何かじゃないと!と叫び声をあげた。

それを見て、宥めようとする哀れな教頭

無視して続ける心の叫び。

「けど、私たちは弱虫だ。大人の狡さ、頭のよさを見て羨ましがるんだ。大人みたいに消ゴムを使って、それが上手く生きる方法なんだ。そう学んでいつの間にかなりたくない汚い大人になってるんだよ」

何かあれば誰でもそれを使ってポイして解決する。そういう社会を作ったのは誰だ?大人だろ、と言いたくて携帯を掴む手が汗ばんだ。


「なのにそれを教えた大人がダメな子供だって笑うんです。私たちも嫌だけどそれしか方法がない、わからないんです」


遂には理事長も泥の餌食になった。思わず興奮した。こんな機会滅多にない、と。

「だから教えてほしい。どうすれば上手く生きれるんですか、正しく生きれる方法を!
大人に頼るのは狡すぎますか?大人に期待するのは子供過ぎますか?もしそうだというのなら、気にしてることしかできないのなら、私たちに近づかないで!!

私たちまで汚さないで!!」

息が切れる程の叫びが画面一杯に映った。


汚さないで、か。画面を見て誰にも聞こえない声で呟いた私。目の前で泥の餌食になり続ける大人共を見て興奮のあまり、体は熱を帯びていた。

夏樹「泥レスか?」


葉月さん、とエミリーを呼ぶ春菜ツバメ。そして、一緒にやろう、と泥を彼女の手に握らせた。


エミリーは、1回俯いたが、決心を固めたように泥を投げつけた。べちゃ、と広がる泥の跡。少し驚いた表情を見せる壺井。

エミリー「くそったれ!何で、何で…っ」

次々と泥を投げつけるエミリー。


エミリー「あんたなんか好きじゃなかった!あんたなんか…っ」


何とも言えない表情で壺井はそれを受け止めていた。


エミリー「好きじゃないけど憧れてたの!守ってくれたときは嬉しかった。今だって守ってくれるって、信じたいの、信じたいの…

お願い、信じさせてよ!!」

後半は悲痛な叫び。本音を吐き出せば楽になる、と言った通りエミリーはこんな形だけど大人ぶってた自分をさらけ出して自分を認めた。

…壺井先生、貴方はちゃんとそれに答えてくれるんですね

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SNOOPY@菅田くん本気愛。(プロフ) - YUIさん» はいっ!応援ありがとうございます♪ (2015年3月17日 23時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
YUI - SNOOPY@菅田くん本気愛。さん» 頑張って下さい! (2015年3月17日 19時) (レス) id: 53cb766e24 (このIDを非表示/違反報告)
SNOOPY@菅田くん本気愛。(プロフ) - YUIさん» ありがとうございます!ゆっくりですが頑張ります★続き楽しみにしててください笑 (2015年3月15日 21時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
YUI - 更新頑張って下さい(p^-^)p続き気になります! (2015年3月15日 20時) (レス) id: 53cb766e24 (このIDを非表示/違反報告)
SNOOPY@菅田くん本気愛。(プロフ) - miyuさん» ありがとうございます♪ 私も大好きです夏樹くん!嬉しいです、頑張ります! (2015年2月21日 20時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SNOOPY | 作者ホームページ:SNOOPY  
作成日時:2015年2月6日 21時

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