ひ ね く れ 兎 。【学校のカイダン】

□階段□ ページ35

何も知らず近づいてくる生徒会にエミリーを後ろに隠す。そして気づけばふざけんなよ、と口から出ていた。

は?、といいながら徐々に距離を縮めてくる。

プラチナの1人が抜けて全員で崩しにかかるのか、といってやろうと思った時、

「もうやめようよ…」

小さな呟きにその場が静まり返った。
声の主は、春菜ツバメ。

「こんなんじゃ、学校がやってることと一緒だよ。悲しい気持ちは私たちの方が知ってるんじゃないかな?」

彼女の意見に、囃し立てていた生徒の怒号が飛び交った。

「はぁ?」
「お前らが言い出したんだろ！」
「しらけんなぁ会長！」
「結局こういうオチかよ。何が生徒会だ」

終いには、群がっていた生徒が解散、という言葉で一気に消えた。


消えた途端に上がる挑発の声

美森「みっともな」
はっ、と嘲笑う

玲奈「すがってフラれてパリ送り〜」

南「本当にだっさい」
キツい言葉を投げる皆の目は真っ黒だった。

適度な距離を保っていたが、皆が足音たてずこちらに向かってくる。
エミリーと私を下からじっくりと舐め回すような目で見る南。そして一言。

南「馬鹿みたい」
エミリーに向かって牙を剥き、私の腕を強引に引っ張った。どんどん離れていく距離。次第にあの儚げなエミリーの顔は小さくなって見えなくなった。
-

遂に壺井冬真が追放されるときが来た。
壺井のいる職員室に書類を持った彼女の姿。
私は傍観者。隣に南たちもいる。

美森「いよいよパリ送り、か」

玲奈「ボンボヤージュ」


あ「エミリーの彼氏さん、ツバメの標的になりましたああ！」


突然の私の叫びに驚く他の傍観者たち。それと同時に始まった泥団子というなの手榴弾を投げつけたのが見えた。

傍観者たちは驚く。

「汚い大人共！泥を食え！」

傍観者たちは窓にすがり、釘付けになっている。私は呑気に携帯で録画中。何故こんなに冷静なのか、彗からこうなることを予め聞いていたから。
泥で制服が汚れるかもしれない、気を付けろ、と。

画面で繰り広げられる泥合戦。戦場にいる教師共は無条件で泥の餌食。

やめろ、と叫ぶ教頭も餌食。

盛り上がりを見せる戦場に夏樹たちが現れた。
私の隣に来て画面を見る夏樹


夏樹「何これ」
夏樹の棒読みの声が耳元で聞こえる。


どんどんと白熱の展開。
脅す教頭。このくらいで気が済むなら、とネクタイを緩めながら言う泥の餌食になった壺井。

更に泥を浴びせる会長は叫んだ。

どうして逃げるんですか！何で守ってあげないんですか！、と。

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