ひねくれ兎。【学校のカイダン】 (ページ26)

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□階段□ ページ26

あ「…私思い出した」

「何をだ」

あ「何でこんなことになったのか」

電話越しに鼻で笑っているのがわかる。

あ「何で私がここに来たのか」

「それ以上言うな！」
珍しく怒鳴られ、反射的に携帯を耳から遠ざける

あ「聞いてて苦しくなる?彗」

「壮絶程じゃないけど。感情が無さすぎて怖いんだよ、その手の話をするときのA」

あ「…何かごめん」

「用事は何だったんだ」

彗に言われて電話を掛けた目的を思い出す

あ「やっぱいい。そもそも理由なしの暇潰しだから」

耳をつんざく程、キーン、と響く

「お前！俺の大切な時間！おい！返せ！ふざけんな！！！」

悪かったな奪って、と言い残して電話を切った。

---後悔した、昨日聞いとけばよかった。こんなことになるのなら

【果たし状！！！
バスケ部VS第2バスケ部
明日、放課後より体育館で待つ！】

朝、学校に来て1発目。目に入ったこの不愉快すぎる文書
娯楽室に堂々と張られている筆でかかれた果たし状

後で問いただしてやる、と果たし状を携帯のカメラに収めた

美森「え、てか第2バスケ部?生徒会のこと?」

ｴﾐﾘｰ「馬鹿じゃないの?勝てる訳ないじゃん」

南「生徒会室乗っ取られて頭可笑しくなってんじゃないの」
本当馬鹿ね、と嘲笑う

果たし状なぁ、バスケして勝って生徒会室取り返すんだろ、どうせ。というか取り返さないとあの人達立場危ういもんな

そんなことを考えていると何処からか笑いが込み上げてくる。制御が聞かなくなって思わず大声で笑い出す。
途端に視線が一点に集まる。不気味な程静まり返って聞こえるのは1人の笑い声だけ。

あ「あはは…あはは！！」

笑い過ぎて意識は朦朧、狂ったように笑いは止まらない。終いには体を折り畳んで床に手をつく

「赤城、さん…?」

会長が名前を呼んでいるのがかろうじて分かる

波留「バカ丸出しでボロ負け、結果見え見え」

タクト「結果わかってんのにやんの?」

笑いすぎて床に倒れている私の腕を掴んで無理矢理立たせる夏樹
体に力が入らなくて夏樹に凭れる

夏樹「お前大丈夫か」

あ「あは、は…大丈夫です」
と、夏樹に体を預け呼吸を整える

夏樹「いいよ、受けてやるよ」

意外な返答に皆が驚きを隠せない

夏樹「お前ら、俺らから1点とったら勝ちにしてやるよ」

春菜ツバメの要求は、廃部になった部活の復活、公平な予算と部室配分、生徒会室の奪還

夏樹「俺らが勝ったらお前ら全員スポーツ刈りな」

--私の笑みは消えた。