□階段□ ページ28
「でも誰かを好きになるってそういうことなのかなって。小さなことで勘違いして浮かれて、もし告白して失敗してら…皆に笑われるのが怖くて好きって中学の時は言えなかった。
悔しくて悲しくてずっと、後悔し続けた。あのとき思ったんだ。
もうこんな思いしたくない。後で後悔するくらいなら。今!馬鹿になろう、10分だけ。馬鹿になって体当たりしようよ。
ガチ100%上等じゃん!!」
叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。試合は続行、彼らにはやはり敵わない。でも、生徒会が食らいついた。
仲間が転倒して、駆け寄って、仲良しごっこ?、なんて思った。
「チェ、チェンジ!」
チェンジと叫ぶ男子に驚いて慌ててコーチとして要求する春菜ツバメ。
日陰クラブの男子たちがピンクのゼッケンを身に纏って戦場に出ていく。
再スタートした試合、終了のホイッスルが鳴り響く時、私は呆然と立ち尽くした。
第2バスケ部の1人がラスト5秒でシュートを決めたのだ。
タクトが波留からのパスをあの時の教室にいた男子にカットされたのだ。焦ったタクトはゴール下に全速力で向かう。
ゴール下の一騎討ち。あの彼は、意を決してボールを手放した。
綺麗な弧を描き、吸い込まれるようにゴールに入った。
途端に叫び声をあげる生徒会
「うわぁぁぁああ!」
彼の周りに輪ができ、喜びに浸る。
思わぬ敗北をした夏樹らバスケ部は苛立ちを募らせて体育館から去っていく。罪悪感からか、タクトの顔は蒼白だった。
南たちも席からたって去っていく。私は、勝利した彼らにピントを合わせた。
そして仕掛けておいたカメラを回収していく。
3台目の動画をチェックしているとき、体育館の入り口付近に誰か写っているのが見えた。
アップしてみると、
理事長だった。そして、
「似ているわねぇ、以前ここにいた生徒に」
そう言うと、何事もなかったように画面から消えた。
---バスケ部部室、タクトに当たっている夏樹とそれを押さえようとする波留を見つけた。
それを見る陸がこっちに気づいた。
陸「A…」
するり、と落ちる夏樹の手
タクト「ごめん…」
俯いたままのタクトと後ろを向いてロッカーに拳をぶつける夏樹
あ「完全敗北、だな」
夏樹は私の言葉にムッとしたようでバン、と響いた
あ「実力的には夏樹、波留、タクト、陸が圧倒的に上回ってる。当たり前だよ。今回の敗因はそれじゃない、4人は…一か八かの大勝負の賭けに負けたんだ。
あいつらの、1点のたった1ゴールの賭けに負けたんだ」
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SNOOPY@菅田くん本気愛。(プロフ) - YUIさん» はいっ!応援ありがとうございます♪ (2015年3月17日 23時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
YUI - SNOOPY@菅田くん本気愛。さん» 頑張って下さい! (2015年3月17日 19時) (レス) id: 53cb766e24 (このIDを非表示/違反報告)
SNOOPY@菅田くん本気愛。(プロフ) - YUIさん» ありがとうございます!ゆっくりですが頑張ります★続き楽しみにしててください笑 (2015年3月15日 21時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
YUI - 更新頑張って下さい(p^-^)p続き気になります! (2015年3月15日 20時) (レス) id: 53cb766e24 (このIDを非表示/違反報告)
SNOOPY@菅田くん本気愛。(プロフ) - miyuさん» ありがとうございます♪ 私も大好きです夏樹くん!嬉しいです、頑張ります! (2015年2月21日 20時) (レス) id: c8b02da013 (このIDを非表示/違反報告)
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