22 -抱き枕- ページ22
･
「…なぁ」
『？』
「それ、前から気になってたんだが」
『あぁこれですか？？抱き枕です！』
ジンさんの視線の先には
私がいつも愛用してる抱き枕。
『可愛いですよね〜これ、抱き心地も触り心地もよくて最高なんです！』
「没収」
『えっ？！返してくださいよ、…あ、もしかしてジンさんもそれ使いたいんですか？ならもう1つ…』
「なわけあるか。俺がいるのになんでこいつに抱きつく」
『こいつって…ジンさんそれ抱き枕ですよ？』
「…Aがこいつを抱きしめて寝てるのが気に入らねえ」
…え。
ジンさん嫉妬ですか。
なんだかジンさんから耳としっぽが見える。
ふいに可愛いなあ、なんて思ってしまった。
『わかりました。じゃあジンさんに抱きついて寝ます』
「…それでいい」
そういった彼の横顔が嬉しそうに見えた。
*
『じゃあ、おやすみなさい』
「あぁ」
電気をパチ、と消して布団に潜り込むと
ぐいっとジンさんに肩を捕まれ引き寄せられた。
ぽす、とジンさんの胸元に自分の頭。
これって私が抱きしめて寝るというより
ジンさんが抱きしめているんじゃ…？
と言いたかったけどジンさんの横顔がやけにかっこよかったから言うのをやめた。
…てか。
服の上からもわかる鍛えられた体。
この人に抱きしめられてるんだと思うとすごいドキドキする。
『ジンさん…たまには抱き枕返してくださいよ？』
「…なんだ、寝づらいのか」
『？いえ』
「…抱き枕みたいじゃねえからな俺は」
『はい…だけど嫌いじゃない…です』
「…そうか」
ジンさんがふい、と視線を逸らす。
…あ。
暗闇の中でもわかった、赤い耳。
『…やっぱ抱き枕、いいです。このままがいい』
「なんだ、気に入ったのか？」
『はい…だって』
"あなたのその表情が見たいから"
って言ったらジンさんはどんな顔をするんだろうか。
それが分かるまで、あと5秒。
**
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みいな - 恋心をくすぐられますね (2019年9月29日 15時) (
レス) id: c6f6b987fd (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - ふうきさん» ドキドキしましたほんとふうきさんのお話大好きなんです！！ (2019年4月21日 23時) (レス) id: 369e6aa38b (このIDを非表示/違反報告)
ふうき(プロフ) - ゆかさん» 本当ですか！；抱き枕にも嫉妬しちゃうジンさんとかいいなって思って書きましたドキドキしてくれたなら嬉しいです！ (2019年4月20日 23時) (レス) id: 195aa46685 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 更新話めちゃめちゃドキドキしました最高です！！ (2019年4月20日 23時) (レス) id: 369e6aa38b (このIDを非表示/違反報告)
ふうき(プロフ) - 蘿娜さん» ありがとうございます！！ (2019年3月29日 9時) (レス) id: 195aa46685 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふうき | 作成日時：2019年2月1日 17時
