私に審神者なんてできるわけがない

33 長谷部side ※32の続きなので流血注意 ページ34

今回の敵は少々手強い



手強いというか、強かった



だが何としても、倒さなければならない。




それが『主命』だから



だが強さを侮れないのは事実だ


俺は体の力が抜け地面に膝をついた



俺たちじゃ適わないのか…



貴『…長谷部！！』



主の声が聞こえる



ふと見上げると、主が目の前に立っていた









溢れる血を流して



貴『ぅ…ぃ………っ』



長谷「あ、主…主！！！！」



俺は残りの1匹を圧し切り、主を抱き抱える



主は目を薄く開き、『はせ…だいじ…ぶ…』と途切れそうな声で呟いていた


長谷「主、それ以上喋ったら！！」


貴『そか…よかっ…』


長谷「っ…！全員撤退！！」



意識を手放す前に本丸に戻るよう指示を出した



長谷「軽傷者3名、中傷者2名、残り1名負傷なし！！…主…重症」



ほかの刀は驚きを隠せず、心配で涙を流す者もいた



和泉「長谷部、主はなんで…！！」


長谷「主は庇って傷を負った。今こんのすけが政府に話を通している」



和泉「…なんでお前は…何も思わねぇのかよ！！！」


堀川「兼さん…」



和泉守は俺の胸ぐらを掴んで怒鳴り散らかした



それを止めに入った堀川も、涙を浮かべていた



長谷「何も思わないわけないだろう！！俺だって悔しいんだよ！！守れなかった…」


これ以上この場にいると、変なことまで口走ってしまいそうになった



長谷「…少し頭を冷やしてくる」

34 長谷部side→←32 ※途中流血注意

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