悪魔の娘と出来損ない (ページ10)

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７話　レイジュside ページ10

お父様と一緒に廊下を歩いているとサンジを虐める弟たちがいた。

私がサンジの方を見ていたら、お父様もサンジ達の方を見て呆れたように言う。

「……またサンジを…。」

「助けてー！お父さーん！」

「なぜだ！」

私は、表情には出さなかったけどお父様の言葉に驚いていた。

(父親なのに……。)

「どうせお前は、将来戦士として役に立たない！助ける義理も育てる価値もない！お前は、一族の恥だ！」

弱いやつはいらない…自分の息子だとしても……

それがお父様の考え…。

「うぅぅ……。」

サンジは殴られ抵抗出来ず泣き崩れていた。

その様子を見て、私は笑うフリをした。

「キャハハハハ…。」

「立てよ！鍛えてやる！」

「ヴィンスモークの恥！！！」

「ホラ、突進だ！ヨンジ！！」

「ウオオオ～！！」

勢いよく壁に叩きつけられ倒れて地面に倒れる。

サンジの身体は傷だらけだった。

私は傷だらけのサンジが気になり、誰にもバレないよう部屋に向かってサンジの手当をした。

「レイジュは優しいね……でも、なんでいつもおれを笑うの？」

「仕方ないでしょ！止めたらあんたと一緒にイジメられるんだもん！そんなのイヤよ！」

本当は止めてあげたかった…

あんなサンジを見てるのは辛かったから……でも、そんなの出来ない。

だから、私は自分を偽って笑うフリをしていた。