悪魔の娘と出来損ない (ページ9)

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６話　出来損ないページ9

サンジは、いつも兄弟達に殴られていた。
役立たず…出来損ない…失敗作…と罵られる毎日。

「この出来損ない！」

「また、ネズミの餌を作ってたのか。」

「恥さらしが…！」

三人に殴られていたら、お父さんとレイジュが廊下を通り立ち止まってこっちを見ていた。

「……またサンジを…。」

おれは助けてと声をあげながら言った。

「助けてー！お父さーん！」

「なぜだ！」

「！！！」

「どうせお前は、将来戦士として役に立たない！助ける義理も育てる価値もない！お前は、一族の恥だ！」

弱いやつはいらない…お前は役立たずの出来損ない…失敗作…。

お父さんにまで見捨てられて、その場でただ泣くことしか出来なかった。

「うぅぅ……。」

殴られながら、抵抗出来ずに泣き崩れる。

レイジュはその様子を見て笑っていた。

「キャハハハハ…。」

「立てよ！鍛えてやる。」

「ヴィンスモークの恥！！！」

「ホラ、突進だヨンジ！！」

「ウオオオ～！！」

勢いよく壁に叩きつけられ倒れて地面に倒れる。

もう、身体はボロボロで傷だらけだった。

サンジは苦しくて、辛くて、弱く生まれてきた事を攻める……それしか出来ない自分が惨めで悔しくて、仕方なかった。