悪魔の娘と出来損ない (ページ7)

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４話　真実ページ7

「あ～…つまんないなぁ……。」

一人で部屋にいると、お母さんが入って来た。

「セラティア……大事な話しがあります…聞いてくれますか？」

そう言うお母さんは悲しそうにしていた。

「どうしたの？…お母さん？」

私は少し不安に思いながらお母さんの話しを聞くことにした。

「セラティア…貴女をジャッジ様…ジェルマ王国の王様に渡すことになりました。」

「えっ？どういうこと？！」

「これは決まったことです…心配しなくてもきっと大丈夫ですよ。全部……話してあるから…。」

「待って！勝手に決めないで！！」

「貴女は、ジェルマ王国で戦い方を身につけて貰います……これは…決まったこと……逆らえば、この国は…。」

「それって…ねぇどういうことなの？私は…戦争の道具になるってこと？答えて……。」

「ごめんなさい……セラティア。」

お母さんは私の隣に駆け寄り泣きながら抱き締め、真実を話してくれた。

あの島で研究、実験を行っていたのはジェルマ王国の王であるジャッジだったことを。

ジャッジは研究で生み出した血統因子の操作を自分の子供にしたこと…

だけど一人だけ出来損ないが生まれてしまった為に、代わりに最高傑作をあの島で実験をし、私が生み出された…戦争の道具として。

そして、両親はジャッジの元で働いていた科学者だった……だけど、私が戦争の道具になるのを黙っていられず、バレないよう連れ出し引き取って育ててくれた…

(あぁ……そうだったんだ…。)

「セラ…逆らわなくても、いずれこの国は…滅びる運命にあるのよ。」

(滅びる…なんで？そんなの…絶対に嫌だよ…。)

「そんなのいや！！だって、それじゃ…お母さんとお父さんは……。」

(殺されるってことじゃない！！)

「ごめん…ごめんね…あなたを戦争の道具にはしたくはなかった…それでも、どんな形でもあなただけは生きて欲しいの！」

この言葉がお母さんとの最後の言葉になるのだと心に刻んだ。

そして、この時から少しずつ歪み始めていた。

　(わたしは…なんのために…いきているの…。)

　
(せんそうのどうぐになんて…なりたくないよ…。)