悪魔の娘と出来損ない (ページ18)

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１５話　戦場と決意ページ18

～東の海～

「上陸！！攻め落とせー！！！」

戦闘準備に入る。子供だからと舐めてかかる奴は多い。

「こんなガキになにが出来るってんだ！」

「セラティア様！」

剣を振りかざす敵を私は避け、何も使わずに能力だけで倒していく。そして後ろにも敵が近づいて銃弾を私に向けていた。

「ガキ一人でも殺せば…俺は…！」

「死ね！！」

私に向かって来る弾を避け、敵に蹴って、態勢が崩れたのと同時に能力を使い圧倒した。

「言霊…命ずる。自ら頭を撃ち抜き自決しろ！」

銃声と共に血が辺り一面に飛び散る。
これで大体の敵は片付いていた。あと数人を残すのみだった。

｢私はジャッジの所へ行ってくる。残りは、貴方達で処分しなさい。｣

兵士にそう言い残しジャッジの元に向かった。

(どこに行ったのかな…？聞かなくちゃいけない事があるんだ…。)

～ジャッジの部屋～

扉が開いてる？

(中に入ってもいいよね…。)

部屋には、ジャッジとサンジの姿があった。

(何故ここに…？なにか話しているの？)

幸いなことに、部屋の隅にいる私には二人とも気付いていない。

「おれはこの国を出ていくんだ！！邪魔するな…！！」

(サンジ……本気で出ていくの！？)

私はこの日が来ると思ってた…でもこんなに早く出ていくなんて予想もしていなかった…。

「地下にいる間にずいぶん口が悪くなったな。」

「お前のようなただのガキが一人で生きていけるようなやわな海など無い！死ぬぞ？」

「それが何だ！止めたってムダだぞ！！」

「助かるよ…。」

「私も人の子なんだな…こんな役立たずでも我が息子を直接、手にかける事は出来なかった…そうか、自分の意志で消えてくれるか…。｣

(あの人がそんなこと思ってたなんて…やっぱり、こんな奴でも父親なのね。)

「引き止めやしない！！鉄仮面の鍵は、そのまま持って行け。」

サンジは思ってもいなかった言葉を投げ付けられて、驚き泣いていた。

「ただ一つ…父として私からの最後の頼みを聞いてくれないか、サンジ…。」

「私がお前の父親である事は、絶対に人前では口に出さないでくれ…！」

「誰にも知られたくない汚点なのだ…わかるよな？」

使えない者は息子ともみなさない……

サンジにそう言ってるようにも聞こえるが…どことなく、心配しているようにも私には思えた。