続(番外編) ページ6
リビングに戻って、いざチョコレートを実食。
安定の味わい深さと、カカオ特有の香り、渋み、それらを上手く合わせるミルクのまろやかさ。下に置けば自然と溶けだして、あっという間になくなってしまう。
舌がまろやかな甘さに包まれた後、グレナデンシロップのサイダー割りを喉に流し込むと、きりりとした甘酸っぱさと、あまりの後味のスッキリさに、正直びっくりした。
『やばい、これ何個でも食べれちゃう…』
「今日はとりあえずもうやめにしときましょう…」
『また明日〜チョコちゃん…』
名残惜しそうに箱の蓋を閉める彼女。
『チョコ、ありがとう!美味しかった〜』
「いえいえ、喜んでもらえたのなら」
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番外編 そのまた次の日_
『今日は2つだけ食べる!』
「まだ割とありますし、もうちょっと食べてもいいんじゃ…」
『だめ!少しでも長い間食べてたいもん…』
別にいくらでも買ってくるんだけどな、なんて思わないこともないがきっと彼女はそういうことじゃないと怒るだろう。
どのチョコレートにするか箱の中身とにらめっこしている彼女に、思わず笑みが溢れる。
「これ、オススメですよ。中にあんずのジャムが入ってて。」
『へ〜!じゃあそれにしようかなぁ…』
よし、ノった。
きっと私は今悪い笑顔をしているんだろうな、なんて自覚しても仕方の無いこと。
チョコレートをつまんで、Aさんの前まで持ってくる。
『うぇ、?』
「ふふ、あーん」
私がそう言うと、頭が上手く回ってなさそうだった彼女の顔が、ぼふんと一気に赤くなる。
『い、やっ、自分で…!』
「いいじゃないですか、もう持っちゃったし、ね?」
『で、でもぉ…!!』
「観念なさい、あーん」
『くぅう…』
顔を真っ赤にしながら抵抗を試みているようだが、生憎私はそこまで意気地無しでも優柔不断でもない。彼女が抵抗すればするほど、私を喜ばせる材料にしかならないことをそろそろ自覚して欲しい。
『あー…ん、』
観念したのか、大人しく口を開く彼女。その中にチョコレートを入れてやれば、真っ赤な顔のままもぐもぐと口を動かす。
「どうですか、美味しい?」
『…わ、わかんない…ばか…』
顔を覆いながら俯く彼女は、やっぱり可愛い。
お好み焼き→←チョコレートとグレナデンシロップのサイダー割り
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兎月(プロフ) - 飯テロすぎてお腹空きました…昼でよかったです、更新楽しみにしてます! (2022年11月11日 14時) (レス) @page9 id: 7834c17ca2 (このIDを非表示/違反報告)
Haru_00 - ご飯の描写がすごくおいしそうで飯テロくらいました…!夢主さんと社長の雰囲気とっても好きです…応援してます! (2022年11月6日 0時) (レス) @page9 id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
錫也(プロフ) - 夜中に飯テロくらったー!!!くそ美味そう…少し早いですけどクリスマスとかでケーキ、もちろん買うのもいいんですけど!こう2人で和気あいあいと作ってるところみたいなー、とか思っちゃったりしてます…ご馳走様でした…… (2022年11月6日 0時) (レス) @page9 id: b3cb4375d4 (このIDを非表示/違反報告)
けい(プロフ) - タイトルに凄い惹かれ即読みでした笑リクで茹でるだけなのですが蕎麦とかどうでしょうか?(夢主ちゃんのアレンジでも良きですね✨) (2022年11月4日 5時) (レス) id: 3d722349bf (このIDを非表示/違反報告)
あばば(プロフ) - もしも社長に食べて欲しい料理やお菓子などありましたらコメント欄に気兼ねなく置いてってください!よろしくお願いします! (2022年11月3日 22時) (レス) id: f4b98578cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あばば | 作成日時:2022年11月2日 19時