ガールミーツナイト《ars/j.m/0830》 (ページ25)

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Episode4 -7 ページ25

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機械からラストだよと軽快な声がする。それに合わせてカメラを見ていたら、ふいに潤くん側の手が握られた。

和くんに見えない位置で指がからめとられる。

「！」

驚いて潤くんを見ようとしたら片手で頭を固定されて振り向けなかった。

「ほら、ラストちゃんとカメラ見とけよ」

「う、うん…」

振り向けないまま声だけで返事をする。

ドギマギと脈を打つ心を知らずにカメラのシャッターがもう一度鳴り響いた。

印刷されたシールを潤くんが切り離しているのを見ながらようやく心臓が落ち着いてきた。

「ほら、お前の」

「ありがとう」

生まれて初めて撮ったプリクラには思ったよりも楽しそうな顔をした私が映っていた。

何でもない顔をしながら最後の一枚を確認する。

潤くんと繋いだ手は写真には写っていないようだった。

「お、なかなかいいじゃん。お姫様と二人の騎士って感じ」

「浪士の間違いじゃね」

「潤くん夢ないなぁ」

なるほど確かに、私の後ろに立つ二人は騎士のように見えなくも……見ようと思えば見えなくもない。

二人のやり取りに笑みがこぼれると二人が同時に笑ってくれた。

「またどっか連れてってやるよ」

「また遊ぼうねAちゃん」

「ありがとう、ぜひ」

楽しかった。本当に。

そして、すごくドキドキした。

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