ガールミーツナイト《ars/j.m/0830》 (ページ23)

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Episode4 -5 ページ23

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レーシングゲームにお金を入れながら潤くんが思い出したように私に聞いた。

「そういえば例の執事さんにまた怒られるんじゃねぇの？」

「今回は大丈夫だと思う…たぶん」

前回智くんが上手くいかなかったと言ってた通り、家に帰ったら雅紀のそれはそれはしつこいお説教が待っていた。

私は宿題があるからと早々に部屋に引きこもったんだけど、扉のそとで日付が変わるまで雅紀のお説教が続いた。

もうあの事態は避けたい。

ということで今回は。

「小梅ちゃんと遊んで帰るってことになってる」

「あぁあのお友達と」

小梅ちゃんと学校帰りに遊ぶことはたまにある。

だから小梅ちゃんに頼んで名前を貸してもらうことにしたのだ。

その代償は明日小梅ちゃんに今日のことを根掘り葉掘り聞かれることで支払われるはずである。

交換条件というやつだ。

「じゃあ平気だな」

「だといいけど」

「ちょっと潤くん、さっさと始めるよー？」

すでにスタンバイ済みの和くんにせかされて潤くんもハンドルを握る。

「よし、今日こそ勝つ」

「今日も負けないから」

「負けた方がアイスおごりな」

「望むところ」

ゲーム開始直前、潤くんが私を見た。

「見てろよ、お前のために勝つ」

不敵に笑う潤くんに私はこぶしを握ってうなずいた。

「うん、潤くんなら勝てるよ」

この間ニノってやつに勝てないという話をしていたけれど、目の前で潤くんが勝つところを見れたら嬉しいなと思う。

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