ガールミーツナイト《ars/j.m/0830》 (ページ15)

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Episode3 -6 ページ15

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公園に移動して開いていたベンチに腰掛ける。

あまりこういった場所に寄ることはないからわからないけど、公園には制服姿のカップルが結構見受けられた、これって普通なんだよね、きっと。

「いただきまーす」

「いただきます」

潤くんは言うなり顔を傾けてクレープにかみつく。

ふにゅっとあふれ出す生クリームを落とさないように器用に噛み千切ると続けてクリームを舌でぺろっと舐めとった。

その様子がなんだか様になってて私は何となく自分のクレープに目を移す。

潤くんって、格好いい人だよね。

見た目も、それ以外も。意外にも優しくクレープを食べているところを見ると、潤くんはやはり乱暴そうな人には見えない。

「食わないのかよ」

「ううん、食べる」

はむっと小さくクレープにかみつけば甘い生クリームが口いっぱいに広がる。

「ふふ、美味しい」

クレープなんて久々に食べたけど、家で出てくるお高いパティスリーのケーキよりもこんな甘ったるさが美味しかったりするものだ。

甘いものがもともと好きな私はつい笑顔になる。

「ふ、良い顔で食うじゃん」

「っあの、これは…」

ちょっとはしたなかったかなと思って潤くんを見たら、潤くんは楽しげな目をして私を見ていた。

「いいじゃん、公園で食うクレープなんだからそういう顔して食わなきゃクレープに失礼だろ」

右手に持ったクレープにまた潤くんが噛みつく。

「そういうもの？」

「そういうもの」

「そっか」

潤くんを見習ってまたはむっとクレープにかみついて、イチゴとチョコと生クリームをいっぺんに口に迎え入れてもぐもぐと味わう。

雅紀がいたら怒られそうだけど、ここには怒らない潤くんしかいないからいいよね。

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