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「樹、紹介したい子がいるんだけど、ちょっと時間良い?」
「良いけど、…彼女出来たの?」
「ううん、友達だよ。後輩なんだけどね。」
結局顔について触れられずに日は過ぎて行く。
ふときょもが友達として紹介した後輩は北斗だった。
不安そうにきょもを見詰め、俺を見詰めるコイツを俺は心底嫌った。
──だから嫌だったんだよ。
きょもは北斗の話しかしなくなった。
俺と居るのに、いつもドラマの話とかアニメの話とかで盛り上がってたのに全然盛り上がらない。
ああ、これは嫉妬だ、分かってんだよ。
「北斗もね、女の子苦手らしいんだ。」
「…ふうん、きょもと一緒じゃん。」
「俺はもう女の子嫌いになっちゃったけど…」
「……はぁ?」
不自然に笑ったきょも。
隣に座る北斗は無表情ながらも生気のある顔をしていた。
そして何となく分かった俺は二人と距離を置いて別の幼馴染の高地とつるむ。
幼少期からあの病を患う数少ない重症者。
"女"を意識する様になったのは高地がいたからだ。
「……り? 樹?」
昔話に夢中になっていた様で、きょもに目の前で手を振られた。
小さく頷いては目線を外す。
……あーあ、北斗が女になんねえかな。
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thhy - とっても面白かったです! (2月6日 18時) (レス) @page50 id: 69657aab33 (このIDを非表示/違反報告)
むらさきいも(プロフ) - 紅の三角#苺日和さん» 有難う御座います。スト初連載なので少々不安もありますが、更新頑張ります! (2019年5月8日 8時) (レス) id: d098632194 (このIDを非表示/違反報告)
紅の三角#苺日和 - きょもじゅり大好きです!!更新頑張ってください(・А・#)(・!・) (2019年5月6日 22時) (レス) id: ccec864579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むらさきいも | 作成日時:2019年4月29日 5時