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色々あって文化祭は幕を閉じた。
今はクラス全員で打ち上げをしている。
もう文化祭の話題も尽きておふざけが始まったり、食事に夢中で話さえしなかったりするテーブルもあって、同じテーブルにいる友人を裁くのに疲れてしまった。
元々そんな腹に入る人でもないから、さっさと食べる手を止めていたのだが、向かい側に座っているきょもは嬉しそうにパクパクと食事を口に運んでいる。
無邪気な子供の様な君の口の端に付いたご飯粒を拭ってやった。
然程歳は変わらないし、一緒に居てばかりで、弱そうなコイツをどれだけ可愛がったって、……女になってしまった俺には到底叶わない夢。
中途半端な異性なんかよりもちゃんとした異性と付き合う方が彼は幸せになれるはず。
…なんて、他人の幸せを誰かが測れやしないのにね。
「ねえ、樹。」
あっという間に目の前の食事を平らげたきょもは、俺を見詰めて俺の名前を呼んだ。
直ぐに告げられた言葉に躊躇いも無く頷いてしまった俺は、やっぱり期待していたんだ。
率先して大きな声を出して声掛けしたきょもを横目に散らかってもない荷物を片付ける。
からかう声を後ろに俺らは宴会から抜け出した。
「話があるんだけど、……今すぐ一緒に帰らない?」
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thhy - とっても面白かったです! (2月6日 18時) (レス) @page50 id: 69657aab33 (このIDを非表示/違反報告)
むらさきいも(プロフ) - 紅の三角#苺日和さん» 有難う御座います。スト初連載なので少々不安もありますが、更新頑張ります! (2019年5月8日 8時) (レス) id: d098632194 (このIDを非表示/違反報告)
紅の三角#苺日和 - きょもじゅり大好きです!!更新頑張ってください(・А・#)(・!・) (2019年5月6日 22時) (レス) id: ccec864579 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むらさきいも | 作成日時:2019年4月29日 5時