71ねむ ページ22
つまるところ説明すると、アルバート先生は私がゴリラどもを退治するときの現場の話をきっちり風紀委員たちから聞いているらしいのだ。
それはどうでもいいけどこののほほんなアルバート先生が、学園の規律を正す風紀委員の顧問とか控えめに言って信じられない無理。
「まぁちょっと今からバトルロワイヤル出場者を集めてミーティングするんだけどさ」
「ギリギリじゃないですか」
「うん、そこの部屋で」
「めちゃくちゃ近いじゃないですか」
グラウンドのすぐ隣にある教室を指差した先生はすごく綺麗な微笑みを浮かべていて、私が否と言ったら無理にでも入れるつもりだったのではないだろうかとヒヤヒヤさせてくれる。
「まぁ入って入って」
先生に開けてもらった扉の向こうへと足を進めた私は、すぐさま見知った顔を見つけた。
「エド!」
「……お前、それなりにできるやつだったのか」
「あー、心底意外そうな顔ですこと!」
からかわれはしたが、知り合いを見かけて心細さは消えた。
そうだよな、エドほどの努力もする秀才は一年代表に選ばれて当然だろう。
それに気づいてあたりを見渡せば、やはり生徒会メンバーが揃っていた。私の方に手を振ってくるアルくんとリデルに笑顔で手を振り返す。
「ってか、俺ここにいていいのかな……」
「今更だろ、お前生徒会役員にも抜擢されてんだから」
「そうかな……」
「お前がここに呼ばれてる時点で一年のサモナーにはお前に勝る奴はいねぇって証明になんだろ。少しは牽制になんじゃねぇの」
へこたれている私背中をばしりと叩いて、エドは私にカツを入れる。
まぁたしかに言われてみればその通りだ。私のことを依怙贔屓だとか裏口だとか思っている人は結構多いし、っていうか事実だけど、少しでも私の力を証明できれば多少は静かになるだろうか。
そんなに自信はないけど。
「Aさん、だよね?」
「え、あ、はい」
名前を呼ばれそちらを振り返れば、男性が二人肩を並べ立ってる。
どういうご関係?あ、野暮な質問でしたねひゃっはー。
「はじめまして、2年と3年のサモナー代表です。俺が2年で名前はガイウス・ルチアーノ、こっちが3年のニクラス・セイデリア」
「あ、改めまして俺の名前はA・ホノカです! ……って、セイデリアってサモナー名門の!」
「はは、そうそう。代々みんなサモナーやっててさ、両親兄弟みんなサモナー。肩身狭いったらありゃしいないよ」
そんな優秀な方と共闘できるとは。ちょっと楽しみになってきた。
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始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - アスヤさん» 最初から見ていただいて感激です……エド君ストライクと言っていただけで嬉しいです!これからもアスヤさんをきゅんきゅんさせられるような小説を書けるよう頑張らせていただきますね!コメント本当にありがとうございました! (2019年8月4日 22時) (レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
アスヤ(プロフ) - 作品最初から見ましたがエドくん好きです!どストライクです!更新無理せず頑張ってください! (2019年6月4日 22時) (レス) id: 85154871a9 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - 歩美さん» 大好きといっていただけで光栄の極みです!地毛がそっくりですと!さぞ美しい髪をされているのでしょうね。頑張らせていただきます、ありがとうございます! (2019年5月14日 13時) (レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
歩美(プロフ) - 初めまして!シリーズを最初から読ませていただいています!!とても面白いのに、キュン要素をしっかり取り入れてもう大好きです。主人公の地毛が私にそっくりで感動しております。更新頑張ってください! (2019年5月13日 17時) (レス) id: 45ec4d7ed1 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - 礼羅さん» あー泣かれないで!つティッシュ 書籍化……できたらいいですね!(無理)ありがとうございますお気持ちとてもうれしいです!エド!これからも絡ませていくしかない!亀更新ですがこれからもよろしくお願いします! (2019年2月5日 22時) (レス) id: 30865517cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:始まりの神 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年8月8日 12時