65ねむ ページ16
「お疲れ様ですAさん」
「あれ、箱見つけちゃったの？ つまんない、Aに見つけられたんじゃ俺もまだまだだね」
「おめ、でとう……！」
終了時刻が近づいたので講堂に戻ると、待機していた役員たちが私の手元のチケットを目ざとく見つけた。
どうでもいいけどアルくんは私をなんだと思ってるの？ミジンコ？
「まぁ、わた、俺じゃなくてエドが見つけたのをもらったんですけどね」
危ない、私っていうところだった。背後にはまだ双子が控えてる。
ヴァーノンさんの視線が一瞬だけギラリと鋭くなり、アルくんはぷふーっと噴き出している。アルくん楽しまないで。
「どれもらったの？ え、食堂無料券？ いいなー俺ほしー」
「アルくん金持ちでしょ」
「金があるのと無料で食えるのじゃ違うでしょ」
金持ちなことは否定しないのだな。まぁ、御曹司らしいし。っていうか役員全員が御曹司だし。
「俺ってすごい場違いだなぁ！」
「今更気づいたの？ まったくAは鈍感だね」
「アルくんはなんでいつも俺をいじめるの？」
ぐさりと心臓を刺してくるセリフに、私は胸元を抑えながら尋ねる。言葉はナイフってよく言うじゃん。
的確にいじめてくるんだもんなぁ、アルくん。
するとアルくんがにこりと楽しそうに首をかしげる。ピンでとめられていない部分の前髪がはらりと額を滑った。
「だってAは俺のお気に入りだからね」
「……は？」
「好きな子はいじめたくなるっていうでしょ？ 俺それっぽいんだよね」
「……それって、ガキ大しょ」
「え？ 聞こえない」
抑揚のない声で尋ねられ私はすぐさま口を閉ざす。あと一言でも文句を言えば首を刈られるだろうってくらい光のない目をしている。
ガキ大将。心の中で五万回言ってやる。ガキ大将ガキ大将ガキ大将。
お気に入りとか、そんな節全然ないのにいつフラグ立ったんだろう？いや待て、そういう意味とは限らない。きっとお気に入りの玩具っていう意味だ。アルくんの性格ならそっちのほうが近いだろう。
「……ドS」
「あーそうそうそれ！ それ俺ー。俺ドS−」
「……誉め言葉じゃないんだよなぁ」
そんな悪ふざけを交わしている間に、いつの間にか不機嫌そうな顔で生徒会長が壇上にあがっていた。どうやら閉会式の準備をするらしい。
きりりと吊り上がった瞳に寄せられ深く皺を刻む眉。口から洩れる言葉は「くそったれ」だった。寝起きかな？
「今度はちゃんと閉会してくださいよ」
「だりぃ」
ガキか。
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始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - アスヤさん» 最初から見ていただいて感激です……エド君ストライクと言っていただけで嬉しいです！これからもアスヤさんをきゅんきゅんさせられるような小説を書けるよう頑張らせていただきますね！コメント本当にありがとうございました！ (2019年8月4日 22時) (
レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
アスヤ(プロフ) - 作品最初から見ましたがエドくん好きです！どストライクです！更新無理せず頑張ってください！ (2019年6月4日 22時) (レス) id: 85154871a9 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - 歩美さん» 大好きといっていただけで光栄の極みです！地毛がそっくりですと！さぞ美しい髪をされているのでしょうね。頑張らせていただきます、ありがとうございます！ (2019年5月14日 13時) (レス) id: 6c149362e0 (このIDを非表示/違反報告)
歩美(プロフ) - 初めまして！シリーズを最初から読ませていただいています！！とても面白いのに、キュン要素をしっかり取り入れてもう大好きです。主人公の地毛が私にそっくりで感動しております。更新頑張ってください！ (2019年5月13日 17時) (レス) id: 45ec4d7ed1 (このIDを非表示/違反報告)
始まりの神:トワイライト・ジェネシス(プロフ) - 礼羅さん» あー泣かれないで！つティッシュ 書籍化……できたらいいですね！（無理）ありがとうございますお気持ちとてもうれしいです！エド！これからも絡ませていくしかない！亀更新ですがこれからもよろしくお願いします！ (2019年2月5日 22時) (レス) id: 30865517cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：始まりの神 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月8日 12時
