28: 光と闇 ページ31
ーー ？サイド ーー
ポッカリ月が出ましたら
舟を浮べて出掛けましょう
波はヒタヒタ打つでしょう
風も少しはあるでしょう
ある男は上機嫌に詩を歌いながら、帰路へと歩を進めていた
そして、クネクネと交差する裏路地を通り、ある建物の前で足を止める
その入り口には黒服の男が2人立っていた
黒服達は男の存在に気付き恭しく一礼をする
男1「…
男2「幹部の皆様も時期揃うでしょう」
扉を開け、男に入るよう促すと彼はすんなりと頷いた
その様子に黒服達は少し動揺する
黒服の1人が先ほど上げた��幹部��の単語をこの男が聞き逃す筈はないのだ
そう…。何時もであれば、彼は��面倒臭ぇ…。あの包帯野郎も来るのか��と盛大な舌打ちをかます
その筈である
だが、不機嫌そうな様子は見せず、男は建物内へと進んで行った
どういう事だ？と黒服はお互いに顔を見合すも其の理由を彼らが知るはずもない
そして、部下の彼らに戸惑われている事を知らぬ男は機嫌良さげに口元に笑みを浮かべていた
��もう誰も殺さない。殺すつもりはない��
「クク…ッ。あぁ、面白ぇ」
本当に
男は先ほどばかしまで会っていた女の顔を思い出しては顔を綻ばせた
女独特の甘ったれた雰囲気もない不思議な女
そう…俺が仕事上で相手にする女とはまるで正反対
そして、彼奴は…
「だから
��人��に成りたい、と語ったそいつの目は何処か遠くを見つめていた
目の前に俺がいるにも関わらず、女は��誰か��を愛でるように思い出していたのだ
愛おしそうな顔で、寂しそうな顔で、泣きそうな顔で…女は確かに��誰か��を見つめていた
何故だか其れに少しムカついた
だが一方で…寂しそうで泣きそうで、それでも、
そしたらどうでも良くなった
手前がそうしたければそうすりゃあ良い
ただ、そう思った
いや…思わされてしまったのかもしれない
あの女の健気な其の眼差しに
「…やられちまったか？この俺が？」
ハハ…ッ。いや、それはねぇなァ
俺が今更��光��なぞに焦がれるワケがねぇ
なにせ俺は…
「中原です」
「…入り給え、中也君」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 592人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
No.0 - 29話の「異能開拓書」ですが、「異能開業許可証」だった気がするのですが……間違えてなかったらすみません！ (2019年3月13日 23時) (
レス) id: 049adb6c05 (このIDを非表示/違反報告)
リサっペ(プロフ) - 文ストの世界では確か横浜ではなくヨコハマだったと思います！…違ったらすいません！ (2019年1月10日 14時) (レス) id: cc75c6e61c (このIDを非表示/違反報告)
ミニクイーン(プロフ) - 万屋の字は、態と万屋なのですか？ (2018年4月5日 16時) (レス) id: 559ef6125d (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - 続編、ある程度まとめてます。引き続きご興味ある方はどうぞ寄ってみて下さい (2017年4月28日 0時) (レス) id: a030df476c (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(´・ω・`) - 私文ストも銀魂も好きなので嬉しいです！！そして面白いです！これからも更新頑張ってください！！(*´∀｀) (2017年4月24日 0時) (レス) id: 496f7be030 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：沖縄県産マンゴー
| 作成日時：2016年11月4日 2時
