検索窓
今日:2 hit、昨日:12 hit、合計:9,314 hit

五話 ページ5

『うげ、今日も早く来てる___』


何故アイツが早く来るかは分かっている

多分、部活の朝練


明日からHRギリギリに登校しよう。


静かに扉を開けると、弧爪くんは私に目線を寄越した

あれ、入学式は見てこなかったのに




『__お、はよう』


目が合ったら仕方ない。少し小さめに挨拶をする

弧爪くんはと言うと、肩を震わせ目線を泳がせている




「___……おはよ」


本当に小さな声。喉奥から搾り出したのかなって思うくらい小さかった


挨拶を返せば、彼はまたゲームに視線を戻す


彼と同じクラスになって一ヶ月が経つ



私は彼が苦手だ



不良って事もあるけど、彼の目が苦手。



全部見透かされてるかのように感じるからだ。



それに多分、彼は私が苦手。

だって授業中とか昼休みとか!!


私のことめっちゃ睨んでくるんだよ!??

いや本当怖いからね!!




『(いつかカツアゲされそう)』



波風立てないように振る舞ってる筈なんだけどなぁ__。



















「佐藤。皆の提出物まとめて、職員室に持ってきて」


はい出た!!そうやって陰キャを虐める!!


良いですよ持って行ってやりますよ?


そうですよね。私帰宅部ですもんね!??

私のこと暇だと思ってんのか畜生。そうだよ暇だよ





『(あ、重いヤバい。これ明日筋肉痛なる!!)』



ため息を零して、腕が攣るのを覚悟した時だった。




「___てつだう」


ヒョイ、と私の手から、荷物を半分持ってくれた。


何でプリン頭が!??




『え、嬉しいけど__部活は良いの?』





「うん。__これ、手伝う位で遅れないし」



おっと??


え、コイツもしかして優しい?


目線は合わないけど、声は物凄い小さいけど


優しいのでは???



『そっか。ありがとう』







「……どういたしまして」



ごめんよ弧爪くん。


君の事、どうやら誤解していたようだ。


現金なやつ?ちょろい????



いや、不良が優しいんだよ?


ギャップじゃん!!



苦手意識が、少しだけ無くなった日。






『あ、私佐藤A!』






「……知ってるけど」






『え?知ってたの???』







「だって、クラスメイトだし」







『弧爪くん___!』

六話→←四話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
206人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 弧爪研磨
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Gimonn(プロフ) - 弧爪研磨推しさん» ありがとうございます!頑張りますね! (5月6日 11時) (レス) id: 2d15beeb9f (このIDを非表示/違反報告)
弧爪研磨推し - 弧爪研磨かわいいよね!ありがとうねー (5月4日 0時) (レス) id: e6c1a803d3 (このIDを非表示/違反報告)
弧爪研磨推し - 大変かもだけど頑張ってくださいね!! (5月4日 0時) (レス) id: e6c1a803d3 (このIDを非表示/違反報告)
弧爪研磨推し - 文章の構成がお上手👏 (5月4日 0時) (レス) id: e6c1a803d3 (このIDを非表示/違反報告)
弧爪研磨推し - 最高すぎて尊し♡天才かよ!? (5月4日 0時) (レス) @page18 id: e6c1a803d3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:和菓子と茶 | 作成日時:2024年3月17日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。