外の世界へ連れ出して ページ8
「ところで、話ってなんですか？」
気まずい雰囲気を打ち消そうとしたのか、蘭ちゃんが聞いてきた。
「その事なんだけど…」
正直、赤井さんが居ると困る。きっと家がないと伝えたらきっと自分の家に住むといい、とか言われそうだし。言われたら断りにくいし…。そうやって私がうんうんと唸っていると赤井さんに問いかけられた。
「俺が居るとなにか不味いことでも？」
「…、はぃ。なので、できれば帰ってもらえると……」
「無理だな」
即答され、ビシリと石のように固まってしまい、二の句も告げないでいると志保ちゃんが呆れたような目でこちらを見て言った。
「お姉ちゃん、どーせ家がないんでしょ」
「な、なんで知ってるの？」
「普通に考えて解るわよ。第一、私たちの家はあの、組織だったんだから…」
そうだ。両親が共に組織の科学者をしていた私たちの家なんてあそこ以外になかった。組織以外の場所で寝るときはホテルにわざわざ泊まりに行って。普通の人たちが言うような自分の家なんてどこにもなかった。
そうして、思考に耽っていると赤井さんが当たり前のように言った。
「俺と住めば良いだろう？」
「え、いや、その…」
「何か問題でも？」
「ないです」
あんな有無を言わせない、というような鋭い目で提案されてしまえば、反論なんてできっこない。そんなこんなで赤井さんとの同居が決まってしまった。工藤くん達や志保ちゃんにはこちらから呼び出した手前悪いけれど、今日のところはとりあえず帰ってもらった。赤井さんともきちんと話をしなくてはならない。とは思っているが、先程から赤井さんが後ろから抱きついてきて離してくれない。
「あ、あの。離してくれませんか？このままじゃ話が…」
「このままでいいだろう？」
「誰か来たらどうするんですか！」
「大丈夫だ。見せつけてやればいい」
押し問答を続け渋々ながらも離れてもらうことができた。
赤井さんはFBIをやめて日本でこれからを過ごすことにしたらしい。黒の組織が潰れ、かつての執念じみた熱意がなくなった今、自分がいても周囲にいい影響を及ぼさないだろうと考えたらしい。
そんなこんなで私たちは米花町の毛利探偵事務所から20分ほどかかる一軒家に住むことになった。赤井さんはこれからは貯金で暮らしていくというので、家事は当番制になった。赤井さんとの生活は期待もあるけどやっぱり、不安だなぁ。
続く
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ゆっきー(プロフ) - 喉いたいー。 (2017年6月4日 16時) (
レス) id: f7c0b29069 (このIDを非表示/違反報告)
弧芭空 - 寝ろや(笑)たしかに走らされたらやばかったかも (2017年5月28日 9時) (レス) id: 7440005314 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - 眠い、続きが思いつかん…。 (2017年5月28日 1時) (レス) id: f7c0b29069 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - 今日は走らされんくてマジよかったー。旅行明けの体にはちとキツいですわ。 (2017年5月26日 18時) (レス) id: f7c0b29069 (このIDを非表示/違反報告)
弧芭空 - 「ねじれそう」？って難しい言葉使うなっっ！明日朝練いかんよな？？ (2017年5月25日 22時) (レス) id: f3e37caef6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっきー | 作成日時：2017年4月16日 1時
