Ep.20 -槍兵とカルデアの出会い- ページ26
「…そうであった。
貴様に1つ、頼み事がある。」
ギルガメッシュは思い出した様に
Aに向けて口を開く。
彼は、不思議そうに玉座の方に振り返る。
『何だ？王様。』
王は軽く足を組み直すと
真面目な顔を彼に向け、口を開いた。
「貴様にはまだ話して居なかったのだがな…
この地にカルデアと言う天文台から
来訪者が現れる。
一応、マーリンと言う魔術師を
向かわせてはいるが…
念の為だ、貴様も向かってくれ。」
それを聞き、
真面目な顔でAは頷く。
『…分かった。
アンタからの頼みなら、従おう。』
そう言うと、
王に背を向けて歩き出す。
「待て。」
その瞬間、耳元で声がする。
驚いた顔で彼が後ろを勢いよく見ると、
王がそこに居た。
『…あんた…いつの間に…。』
その言葉を無視して、
王は彼の額に軽く口付けを落とした。
彼はいきなりの出来事に惚けているが、
王はすぐに身を離すと、
そんな彼に美しい笑みを向ける。
「まぁ…
この様な事に貴様を向かわせるのは
些か心苦しいが。
せめてもの祝福だ、有難く受け取れ。」
それを聞くと、彼は正気に戻り
王に軽く笑いかける。
『じゃ、アンタからの祝福
有難く受け取っておこう。』
そう言うと
階段に向かって走り出した。
その後ろ姿を見送りながら
王は軽く笑みを零す。
「口付けの場所の意味も知らぬのか。
…たわけが。」
そんな呟きは、階段を降りた先で
耳を赤くしているAには届かない。
ーーー
そして、
ニップル市近くでの野営を挟み…。
『…何やらきなくせぇ。』
空は清々しい快晴だが
そんな空の元、
Aは黒い杉の森を
険しい顔で見上げる。
変な魔力を感じるのだ。
『(カルデアの野郎の物とは分からんが…
敵の何かしらの企みだとしても厄介だ。)』
そう考えると
険しい顔で
森に足を踏み入れた。
すると
少し奥から声が聞こえる。
彼は足を早めてそこへ向かう。
目的地に着き
木に隠れて様子を伺うと、
フードを被った小さな女の子と
大きな盾を持った女子が
緑色の髪を持つ人と戦っている。
女子2人の後ろには
黒髪の青年と
白い髪の魔術師がいた。
Aは即座に
白い髪の魔術師はマーリンであり
黒髪はカルデアの者であり
緑色の髪の者は…敵だ。
と、感じた魔力から判断する。
すると、Aは即座に槍を抜き、
声を張り上げながら
彼らの前に飛び出した。
『よぉ、カルデアの野郎と盾のお嬢さん！
王からの頼みだ。
特別にお前に力を貸してやる！』
Ep.21 -槍兵と愉快な仲間たち-→←Ep.19 -金星の女神と神殺し-
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ヨル(プロフ) - もなかさん» 感想有難うございます〜！頑張りますね！ (2020年4月23日 1時) (
レス) id: a8e58dbd43 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - すごいおもしろいです！！！更新頑張ってください！！ (2020年4月22日 15時) (レス) id: ba3cbcb107 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - ディアさん» 有難うございます〜！頑張りますね！(*^^*) (2020年4月16日 12時) (レス) id: a8e58dbd43 (このIDを非表示/違反報告)
ディア - めちゃめちゃ面白いです！お話の続き楽しみにしてます！更新頑張って下さい！^ - ^ (2020年4月12日 22時) (レス) id: f4badc1d91 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 柚夜─YUYA─さん» 感想有難うございます！面白いと言って頂けて嬉しいです〜！更新頑張りますね！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: a8e58dbd43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑飴 | 作成日時：2020年1月26日 20時
