Ep.19 -金星の女神と神殺し- ページ25
「そこ動かないｯ！」
黒髪の女性が空中から
Aの頭を狙って
指から弾を数発撃つ。
対するAは
それを見て口を歪ませた。
『はっ、動くなって言われて
動かないバカがいる訳ねぇだろ！！』
それと同時に勢いよく急カーブをして
柱の1つに向かい
半分まで勢い良く登ると、
空中にいる女性に向かって
勢い良く柱を蹴る。
そう、Aは
物凄いスピードで
彼女に向かって飛んだのだ。
「ちょっ…！？」
黒髪の女性は少し動揺した様な顔をし、
慌ててAが飛んでくる方向へ
弾を5発ほど撃つ。
だが、Aは
笑いながら鮮やかな槍捌きで全てを弾く。
それが余程不気味だったのだろうか。
彼女は少し青い顔で彼に叫ぶ。
「…ｯな、何よアンタ！
本当の本当に真っ当な人間なの！？」
その叫びに、
更にAは顔を愉しげに歪ませる。
『あぁ…残念ながらな。』
彼は、そのままの勢いで
彼女に向かって素早く槍を突く。
彼女は辛うじて避け、
怒った顔を玉座に向ける。
「ちょっと、アンタ！！！
あんな物騒なの
どっから連れて来たのよ！？
しかも、あの武器…
神殺しの槍じゃない！！」
ギルガメッシュは彼女のその言葉を聞き
ほぉ、と声を漏らす。
「よく分かったでは無いか。
その槍には…
強い"神殺しの気"が付いている。
女神たる貴様では
ひとたまりもないかも知れぬぞ？
何しろ…神性が高い者ほど
その槍は効力を発揮するのだからな。」
愉しげに顔を歪ませながら
王はそう女神に言い放つ。
対する女神は顔を顰めながら
何かを探し始めた。
Aは、様子見なのか
槍を肩に担ぎながら女神を見上げる。
暫くすると、その女神は慌てた様に
辺りを見渡した。
Aと王が不思議そうに
彼女を見上げると共に
彼女も思い出したようにAと王を見た。
すると、強気な顔で
彼らに対して勢い良く指を指すと
声を張り上げる。
「ふん…
今日はここまでにして置いてあげるわ。
私は今すぐグガラn…い、いえ、
急用を思い出したからね！」
覚えてなさい！
という定番な捨て台詞と共に
彼女は物凄いスピードで去っていった。
彼女が去っていった空は
相変わらずの澄んだ青空だ。
乾いた風も、優しく彼らの肌を撫でた。
呆れたため息と共に、
王は口を開く。
「…彼奴はイシュタル、と言ってな。
あれでもこのウルクの土地神だ。」
阿呆女神だがな。
なんて彼は付け足す。
『…イシュタル、か。』
Aは、彼女が去った方向を見ながら
名前を繰り返した。
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ヨル(プロフ) - もなかさん» 感想有難うございます〜！頑張りますね！ (2020年4月23日 1時) (
レス) id: a8e58dbd43 (このIDを非表示/違反報告)
もなか(プロフ) - すごいおもしろいです！！！更新頑張ってください！！ (2020年4月22日 15時) (レス) id: ba3cbcb107 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - ディアさん» 有難うございます〜！頑張りますね！(*^^*) (2020年4月16日 12時) (レス) id: a8e58dbd43 (このIDを非表示/違反報告)
ディア - めちゃめちゃ面白いです！お話の続き楽しみにしてます！更新頑張って下さい！^ - ^ (2020年4月12日 22時) (レス) id: f4badc1d91 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - 柚夜─YUYA─さん» 感想有難うございます！面白いと言って頂けて嬉しいです〜！更新頑張りますね！ (2020年4月9日 23時) (レス) id: a8e58dbd43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑飴 | 作成日時：2020年1月26日 20時
