生存確率は極めて低い ページ2
超有名な少年漫画、【鬼滅の刃】。
某有名なSNSアプリであるツブヤイッターでは毎度の如く創作絵が流れ、なにか新しい発表がある度にトレンドに乗る。
もはや社会現象なのでは?と疑いたくなる程めちゃくちゃ人気の作品。
ちなみに私はあまりこれを読んだことがない。友達に一巻だけ貸してもらった程度である。
私が知っている情報は主人公とその妹の境遇、鬼の存在……それくらいだ。……えっ?あまりにも情弱なのでは?
しかし、そんな情弱な人間でも知っていることはあった。
それは鬼滅の刃では登場人物は息をするかのように死ぬということ。
その死にやすさに巷では『鬼滅で推しを作ったらダメ』と言ってる人がいるくらいだ。
何故そうも人が死ぬのか。それはもう自明で、鬼の存在だ。
なんか、鬼ってめちゃくちゃやばいんでしょ。そのせいで人死んでるんすよね?
つまり、何が言いたいかって言うと。
鬼と初めて対面した私は幼いながらに死を確信したということだ。
もうダメだろ。これは死ぬフラグだ。A分かる。
生存確率が正気か?と疑いたくなるくらい低いのだ、この世界は。まず間違いなく鬼と出会ったら死ぬ。
主人公が所属しようとしていた、あれ、なんだっけ、えっと……。…なんだっけ?オニコロ隊?……いや、そんな間抜けな名前じゃなかった……。
そんな感じの組織が来てくれれば生き残れそうだが、その組織の強者ですら鬼に殺されてるらしいじゃないか。
もうダメだ。これは終わった。2度目の人生さよなら。
鬼がゆっくりこちらに歩み寄るのを見ながら、私はそんなことを悲観的に思っていた。
『…………あん…?』
その時だ。
鬼がピタリ、と足を止めた。私を見てしきりに首を傾げ始める。
『………』
『…………』
なんだ。私をどこから食べるか迷ってるのか。逃げるぞ。この笑いっぱなしのガクガク膝で逃げてやるぞ。
『嗚呼、』
鬼は先程うかべたような笑みとは違う、獰猛さが少なくなったような笑みを浮かべた。
『愛いなぁ』
……うい……なぁ…………??
うい……うい……??
咄嗟に漢字の変換が出来なかった。
……しかし、ピタリとパズルが解けたように【愛い】と変換できた。
『あぁ、あぁ。そうだなぁ。あの女だけで十分だしなぁ』
『………………』
鬼の私を見る目が変わったことを機敏に察して、私はただ一言だけ放った。
『え?まじで?』
あまりにも現実離れした声だった。
これはぶっ倒れても仕方がない→←迂闊に手を鳴らすものでは無い
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けいこ(プロフ) - あの…メチャクチャ失礼な事聞きます!!私メチャクチャ似てる作品見まして…名前は忘れてしまいましたが…すいません!! (2020年6月3日 18時) (レス) id: a0b9e4dc28 (このIDを非表示/違反報告)
宇柚 - 面白い……そして次いいところなのに (2020年3月3日 23時) (レス) id: 0e56321508 (このIDを非表示/違反報告)
高田 - ここさん» コメントありがとうございます!続きの方は気長にお待ちしていただければと思います…!ゆっくり自分のペースで更新していこうと思います! (2020年2月16日 12時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
高田 - ヤトさん» コメントありがとうございます!ゆっくりマイペースで更新していこうと思っておりますので、気長に続きをお待ち下さい…! (2020年2月16日 12時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
高田 - りなさん» コメントありがとうございます!応援していただけてめちゃくちゃ嬉しいです!ゆっくり更新となりますが、気長にお付き合いください…! (2020年2月16日 12時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:高田 | 作成日時:2020年1月27日 7時