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迂闊に手を鳴らすものでは無い ページ1

鬼さんこちら手の鳴る方へ。

諸君らはこの歌を知っているだろうか。そう。あれだ。鬼ごっこの時などに鬼に向けて放つ煽り言葉。

あれ、絶対やっちゃダメだからね。迂闊にやったらまじで鬼くるよ。

だって今現在、目の前にその鬼がいるのだもの。しかも私が手を叩いた瞬間にだ。



……経緯を話そうか。

私、曽根崎Aにはいわゆる前世の記憶がある。何言ってんだって?うるさい、私の方が混乱してるの。

マジでビビった。だって私が母の仕事の手伝いをしてる時に思い出したのだ。

しかもその時蘇った記憶は件のあの歌。もはや呪歌の1つとカウントしてもおかしくはない、あの最強の煽り歌である。

懐かしいメロディを思い出したらそりゃあ、口ずさみたくなる。



『鬼さんこちら、手の鳴る方へ』



パン、と手拍子までつけた。めちゃくちゃいい音が出て、猫もびっくりするくらいだった。

ここで悲劇が起きた。これはマジモンの悲劇。



『ぴぎゃっ』



断末魔はたしかこうだっただろうか。記憶があやふやだ。とりあえず人間が出したとは思えない音だった。

……もうお察しかと思うが、私は敢えてこのまま続けよう。

そんな声が聞こえたもんだから私は別の部屋で仕事をしていた母の部屋へ向かった。

そこで私は情け容赦のない光景を目の当たりにすることになる。




『……ぇ…?かあ、さ……?』



部屋の一面にはおびただしい量の血液が付着していた。そしてその血痕の中心に、それはいた。

男だったように見えたが、よく見ればそれは人間ではなかった。人のような何かだった。

聞いてて気持ちの悪い音が鳴り響く。男は私に背を向けて、何かをひたすら貪っていた。

しかし、突如として男は私の方へぐるりと首を向けた。



『ギ、ギヒ、ギヒヒッ!!柔らかそうな子供もいるじゃねぇか!!』



口元を血まみれにしながら男はにたりと口角を上げた。

途端に前世の記憶が紐解かれていく。

……そうだ。確か、友達に少しだけ見せてもらったことがある。

男がぼとりと手に持っていた何かを床に落とす。
それは紛れもない、食い散らかされ、既に絶命した母の骸であった。



『……ぁ、あぁ…………!!』




なんてこと。なんてことだ。

思い出されるのは先程私が歌っていた歌。


『鬼さんこちら、手の鳴る方へ』


……そう。
この時私は自分の転生先があの超有名な作品、鬼滅の刃の中であることを知り、件の呪歌が大嫌いになったのだ。

生存確率は極めて低い→



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けいこ(プロフ) - あの…メチャクチャ失礼な事聞きます!!私メチャクチャ似てる作品見まして…名前は忘れてしまいましたが…すいません!! (2020年6月3日 18時) (レス) id: a0b9e4dc28 (このIDを非表示/違反報告)
宇柚 - 面白い……そして次いいところなのに (2020年3月3日 23時) (レス) id: 0e56321508 (このIDを非表示/違反報告)
高田 - ここさん» コメントありがとうございます!続きの方は気長にお待ちしていただければと思います…!ゆっくり自分のペースで更新していこうと思います! (2020年2月16日 12時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
高田 - ヤトさん» コメントありがとうございます!ゆっくりマイペースで更新していこうと思っておりますので、気長に続きをお待ち下さい…! (2020年2月16日 12時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)
高田 - りなさん» コメントありがとうございます!応援していただけてめちゃくちゃ嬉しいです!ゆっくり更新となりますが、気長にお付き合いください…! (2020年2月16日 12時) (レス) id: 59b0e3aa20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高田 | 作成日時:2020年1月27日 7時

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