ジオメトリック・ラブ ren&sho (ページ23)

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~第二章~ Ⅰ：Want you S ページ23

・第二章(side of Sho)

君を見た時からずっと欲しかった。

容易に手に入るものは好きじゃない。

顔が良かった。

親は俺を満足のいくようには育ててくれなかった。俺が唯一感謝する所は恵まれた容姿で生んでくれたこと。

何もしなくても寄ってくる女に、拒むことをしなかった。

それは俺の性格からかもしれんけど、

遊び感覚、それも、終わりは結構卑劣だ。

やけど、中3の夏、これが俺の運命を惑わせることになる。

夏休みのある日、誰からも連絡がこーへんくて、暇を弄んでいた時、友達の神宮寺から連絡が来た。

紹介したい奴がいるって、呼ばれた公園に急ぐと

神宮寺が手を振り、その隣に居たのは俺より少し背が高くまだ成長途中の声とヒョロい体つきだったが顔はそこらの奴より飛び抜けて良い奴やった。

「俺、永瀬廉って言います！実は平野先輩に会いたかったんすよ～」

「おお、そうなん。」

「はい！やから今日会えて嬉しいっす！よろしくお願いします！」

「おん、よろしく」

最初、廉に会った時は俺のことを慕ってます感満載で関西訛りの下手くそな敬語を使っていた。

「平野先輩連絡先交換したいんすけど、」

「ええよ、てか紫耀って呼んで、」

そっちの方が呼ばれ慣れてるからと付け加えて廉と連絡先を交換する。

「いいんすか！じゃあ、紫耀って呼びます！」

何気ない会話をしてちょっと時間が経った時廉が周りをキョロキョロする。

「どしたん？」

「あ、と人待たしてて」

と苦笑いする廉に俺はじゃあ、今日はこのくらいにしとこと提案する。

廉がまた電話していいっすか？と聞いてくるからOKを出しお開きにする、はずやった。

やのに、

こちらに向かって歩いてくる女の子に目を奪われた。

喋らなくなった俺を不思議に思ったのか廉が俺の目線を追い振り向く

すると、

「廉、遅いよ！」

そう言いながら近づいてくるものだから廉に視線を移すと優しい顔でごめんごめんと謝りながらその女の子を見てる。

は、なにこれ。

目が離せなくなる俺に、廉はじゃあ、また！と言って、隣の女の子は俺にぺこっと一礼する。

その瞬間なんとも言えん感情が湧き出てきて、俺自身がよくわからん焦りを感じる。

家に帰っても浮かぶのは廉の隣にいた子。

色素薄めな肌に血色のいい唇。
純情な目。

・

脳が感じた。

…欲しい。

って。

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第一章の説明ページ予定通り削除しました。