ジオメトリック・ラブ ren&sho (ページ1)

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~第一章~ Ⅰ ：Encounter ページ1

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「いってきまーす！」

元気よく飛び出す華のJK2年目になった私。

隣の家を確認するのは日常化して今日も自転車が無いことを見る。

いつ家を出ているのかも知らないしもう何年も話してない幼馴染の家だ。

気にしていないと言ったら嘘になるけど存在を消して進まないとと決めたあの日から私は何も変わっていない。

3年前、ある事がきっかけで私たちは幼馴染からただの同級生になった。

挨拶も言葉を交わすことも目を合わすことさえも無くなった。

私から突き放したのに目を合わしてしまうと自分の心がとてつもなく押し潰されそうになるから。

「弱いなぁ私。」

そう小さく呟いた声も風に揉み消された。

「おはよう！」

「おはよ～」

おはようと言うと返ってくる返事。
当たり前のことが嬉しいのは私がそういう目にあった事があるからなのだろうか。

「杏珠おはよう！」

1番の友達、杏珠。
辛い時も支えてくれて私の唯一の理解者でもある。

「おはよ！A」

「今日数学の小テストある～？」

「うん、あ『キャーー！』

杏珠の言葉は女子の悲鳴…いや歓声によって掻き消された。

「来たね、」

来た永瀬廉。

私の幼馴染。いや、元幼馴染の方が正しいか。

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