Genoise【短編集】 (ページ4)

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｢.........ん、｣

え、今何時.........うっすらと目を開けると自分の家の天井が見える。

どうやって帰ってきたっけ。

重たい身体を起こすしてベットを出ると、ソファに人影が見える。

｢え.........｣

ゆっくりと近づくと瑠姫がスースーと寝音を立てて寝ていた。

｢え、なんで瑠姫いるの｣

瑠姫『.........ん、A？』

｢あ、瑠姫おはよ｣

瑠姫『おはよ。ごめん、鍵開けっぱで行けないから泊まっちゃった。』

.........そうだ、だんだん思い出してきた。
眠くなって瑠姫におぶってもらったのに私はそのまま爆睡して起きなかったのか.........。
瑠姫は優しいからこんな私でも鍵開けっぱは危ないと気を利かせて.........

｢ほんっっとごめん！！！！！｣

瑠姫『思い出した？全然いいよ。あーでもお風呂だけ借りれるとありがたい。』

｢お風呂なんてもういくらでもどうぞ！！ほんとごめん！！｣

瑠姫『Aメイクとか準備時間かかるだろうし先入ってきな。』

あ〜もう本当になんて優しいんだ。
神様だね、神様。

幸い仕事には余裕で間に合う時間に起きれたものの、爆速でお風呂に入って瑠姫と交代した。

メイクと準備を済ませ、朝ごはんを作っていると瑠姫がお風呂から出てくる。

.........かっこいいな。
朝だとは思えないくらいビジュアルが整っている。
うちの社内では瑠姫と純喜は女子社員から王子様扱いされていて、どっち派？なんてうちの社員であれば1度はしたことがある会話だろう。

瑠姫『.........A？』

｢.........あっごめんなんでもない！もうちょいで朝ごはんできるよ。｣

瑠姫『うわ！俺久しぶりに手作りの朝ごはん食べるかも。楽しみ。』

簡単に作った朝ごはんでも瑠姫はおいしいおいしいとペロリと平らげてくれ、久しぶりに人に料理を食べてもらうってやっぱりうれしいなって思った。

昔は純喜の両親が仕事で忙しい時よく作りに行ったりしてたんだけどなあ。

瑠姫『.........』

｢そろそろ行こっか。一応時間ずらす？｣

瑠姫『一緒でいいでしょ。普段から仲良いんだしそこで会ったってことにすれば。』

｢それもそうか。｣

まあ瑠姫と純喜と一緒にいると女子社員からの視線が痛いんだけど。もう慣れてきたけどね。