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『じゃあ気遣わず色々いわせてもらうけど、』
祥生が私の方を向いたことによって、今日は全然合わなかった視線がしっかりと合う。
『いっつも一緒におるけどさぁ、俺やってさぁ、一応、その、男やねんで？』
そんなん着てきたらあかんよ、と眉毛を下げて少し笑いながら付け足す。
｢え、あ.........｣
『あぁもう、こんなん言うはずじゃなかったのに』
まさかの展開に頭が追いつかない。
『俺だけじゃなくて他3人も男なんよ、俺以外にそんな可愛いAの姿見られるん嫌や。いくら仲良くても。せめて俺と2人の時だけにして。』
｢しょおせ、ごめ.........｣
『いや、ごめんAは悪ない。付き合ってるわけでもないのにこんなん言うて俺の方がごめん。』
付き合ってる訳でもないのに、その言葉に胸が痛んで泣きたくないのに目に涙が溜まってくる。
『え、あ、ちゃうよ待って。.........そういう意味じゃなくて、』
『.........俺は、Aが好きやで。』
ビックリして体が固まってしまう。
そんな私を見かねてか、ふふと笑って私の腰に着いていた手錠を取って私の両手に付けて鍵を掛けた。
『可愛すぎる罪で逮捕。この鍵は俺が持っとくな？』
えへへと軽く舌ペロをして笑って鍵をポケットにしまう祥生。
｢.........逮捕は私がしないと｣
『え？』
｢私の心の窃盗罪で逮捕します｣
ほら、鍵返してと祥生を急かし、鍵を外して片方の手錠を祥生の手につける。
そのまま手を握って、
｢私も好きだよ｣
そう呟くと嬉しそうに笑う祥生のドラキュラの歯が月夜にキラッと光った。
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『私の心の窃盗罪は無いわ〜、流石に寒い』
｢うわ酷い、可愛すぎる罪もなかなかなんですけど｣
『.........それは事実やからしゃーないなあ』
｢急なデレやめて｣
『慣れてください』
｢.........すき｣
『ありがとう』
｢.........返してくれないんだ｣
『んふふ、俺も好きやで』
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fin
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終わり
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作者名：toy | 作成日時：2022年10月27日 1時
