Genoise【短編集】 (ページ12)

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ハロウィンの日。今日は汐恩の家で集合する予定だけど、ユキがヘアメイクをしてくれるらしく一旦ユキの家に来た。

チャイムを鳴らすとメイクも髪の毛もバッチリ終わっているユキが出てくる。

｢ユキかわいい.........｣

ユキ『.........どうしたの急に、ほらっAもするよ！』

照れ隠しなのか目をあんまり合わさず私をグイグイ家の中に押し込んでくる。.........かわいいなあ。

｢汐恩、振り向いてくれるといいね｣

ユキ『.........うるさい。ほらっAも祥生に褒められるために可愛くしよ！』

校則がきびしくて普段メイクをすることもないから自分ではメイクをまだできない。
ユキがメイクしてくれているのを鏡で見ながら自分がどんどん変わっていく姿にだんだん心が踊っていくのが分かった。

ユキ『できた！かわいい！！！』

｢.........これほんとに私？ユキメイクうますぎ.......｣

ユキ『Aは元がいいから』

ハロウィンだから、と特殊メイクで傷まで作ってくれたユキ。
すごいな、頭が上がらない。

ユキ『じゃあ着替えて行こっか！汐恩たちもう先集合してるって。』

｢.........うん｣

着替えるとやっぱりだいぶ丈は短くて。やっぱり恥ずかしいけどもう後戻りもできない。
祥生、なんて思うかな。

汐恩とユキは幼なじみで徒歩1分で着く距離に家がある。
汐恩の家に着いてチャイムを鳴らすと『遅いでー』と宇宙人の仮装をした汐恩が出てきた。

ユキ『あはは、汐恩なにそれ』

汐恩『うわ〜、2人警察とか真面目かよ〜しくったわ』

あれ、意外といけるのかもしれない。
まあ確かに私のスカート丈なんて気にしてるの私くらいか。
考えすぎだった事を反省して汐恩の部屋にお邪魔した。

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