その少女、生徒会長につき (ページ30)

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随行員ページ30

先輩が場を離れると、俺等は剣城クンから先輩が過去に此処を訪れた経緯を告げられた。
フィフスセクターと先輩の間にそんな事が…。
なぁんて、ちょっとモヤモヤしてる気もするがスルーだ。

その経緯を知り、円堂監督は恐らくダメ元で、剣城クンに先輩と一緒に居た人達の名前を尋ねた。
一向に言わない剣城クンを控え目に窺った感じ、名前を出す事に躊躇いの色が瞳に滲んでいた。
まぁ悩んだ末、最終的には教えてくれたケド…。

一人目は荒神針矢って人。
容姿は肩までの灰髪をハーフアップに結い、瞳は薄墨色(うすずみいろ)でボストン型の黒色サングラスを着用。
胸元にジャボが付いた灰色のフリルブラウスと、左右の下部に黄色い一線が引かれた黒色のサロペット服。
そして肩に短めの黒いケープを掛け、黒靴下に黒紐ブーツ。
……黒系で統一してるのか聞いただけで服装を想像出来た。

二人目は空斬霖嶺って人。
橙色の髪を前はアップバング後ろはウルフ型にセットされ、髪色同様瞳も橙で常に黒マスク着用。
服装が黒めのノースリーブとブラウンの乗馬ズボンに似た膨らみあるズボン。
そして薄墨色のステンカラーコートで肩落としスタイルに着こなし、ショートソックスに厚めの茶色ハイカットスニーカー。
……髪型や服装からして荒々しい性格なんじゃないかと思う。

最後の三人目は砂上紅羽って人。
赤髪赤眼に左側に包帯。
この人は黒と茶の長袖に水色の長ジーンズと、モコモコが付いた赤紫色のコート着用。
んで履き物は褐色(かっしょく)の紳士靴らしい。
……ごく普通な一般的な格好は一人だけじゃん。

随行員達についての情報が一通り集まったからか、お腹を鳴らした円堂監督の「飯にするか！」って言葉に異議を唱えず、俺等は外に出た。
すると先輩が夜食の用意をしており、丁度人数分の紙皿に食材を取り分け終えるところだった。
俺等は先輩に礼を言って食事を摂った。
けど先輩は食べずまた何処かへ姿を消し、円堂監督の指示で来るべき明日に備え俺等は寝る事になったのだ。

この日の夜。
俺が中々寝付けないで居ると、あの時の声が耳を劈(つんざ)いた。