その少女、生徒会長につき (ページ25)

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洞窟に響くのはページ25

狩屋「ｲｯ……？」

俺は体中の痛みと微かな声に反応し、ゆっくり起き上がる。
隣には剣城クンが既に起きてて、前には他の同期3人が目を覚ましていた。
吊られる様に横たわっていたセンパイ達も次々と体を起こしてく。
ふと下半身を見れば掛け物が乗せられていた。
どうやら現状況を窺う限り、誰かに助けられたっぽい。

神童「どういう事だ？さっきまで、俺達はアンリミテッドシャイニングと戦っていて…。」

神童センパイは此処で目覚める前の記憶を辿るように疑問をそう言葉にした。
天馬クンはその言葉にハッとして、あの時あの場に円堂監督が居た事を吐いた。
皆の顔は驚きに染まる。
逆に俺と剣城クンは錯覚した。

剣城「ならあのボールは…。」

チラ…と隣の剣城クンから視線を送られたもんで、俺は思わず頷く。
けど同時に、ボール以外に見掛けた物体を思い出した。
複数の手が出ていたビックリ箱のことだ。
脳内にて上記が浮上した直後、洞窟の奥から足音が此方へ向かって近付いて来る。
次第に歩みは止まる。
恐らく足音を聴かしたろうその人は「呼んだか？」と姿を現した。
俺含め全員が声した方を向く。

狩屋(やっぱし…。)

円堂「よっ♪皆、気が付いたみたいだな！」

信じられないのか、天馬クンと信介クンは互いの頬を抓り合った。
円堂監督は苦笑しながら、二人のそのやり取りを見守る。
今度は二人仲良く顔を歪ませる。
表情からして痛みを感じたらしく、曇り無き眼(まなこ)で円堂監督を再び見た。
そして俺と剣城クン、錦センパイ以外が円堂監督へ駆け寄った。

錦「わしは兎も角、おまん等は行かんぜよ？」

剣城「柄じゃないので。」

狩屋「右に同じく～。」

そんな会話してると、先輩が居ない事に今更ながらに気付いた。