その花の名は知らぬ２【男主】

１９話〜カケ〜 ページ19

デルオースが教えてくれた
地上１階の第一会議室の
薄暗い赤色の扉を勢いよく開けた。


そこには脅されているセルピンと
黒いマントを着たガラシャ(？)が立っている。


セルピンは棒に紐で二重に巻きつけられ
ガラシャ(？)は彼を鋭い銀色の剣の刃で
セルピンの左頬に押し付けていた。


「待て、ガラシャ！
お前は俺にクローンを作らせて
それを利用しながら
この地下世界を作ったのか？」


するとマントの男は剣を彼から外して
俺の方に向けてきた。


「お前は知らないのか？
ガラシャが死んだということを」


ガラシャが死んだ……だと。
もしそれが本当ならば
ここにいるやつは一体……。


「確かに君に見せたのはガラシャだ。
しかし、今の俺はガラシャではない。
じゃあ、誰だと思う？
当てられたらこのセルピンという男は
解放してやる。
ただし……」


マントの男は剣をまたセルピンに向け
彼は汗をぼたぼたこぼして
焦りをあらわにしている。


声にならない叫び声をあげているようだが。


「俺の部下になれ。
そして力を貸してほしい」


俺は一か八かで考え
そして１つのありえない道を考えた。


もしかしたら
こいつの正体は……。


いや、これがもしあっていれば
力を貸さなければならないのか？


なんのために俺が必要なのだ？
もしかして……
あの作戦を実行しようというのか？


あれを実行すれば
この惑星は消えて無くなるではないか！！


俺はどっちも選べない。

どっちを選べばいいんだ？
俺は……。

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