#黒の時代《前哨戦》※ ページ16
「厭だ、厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だ厭だああああああ嗚呼！！！！御免なさい、御免なさい、こんな異能力無ければ良かった！！！喰べたく無い！
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い！！！！！
助けて！！！太宰ぃ！厭だ厭だ厭だ！！うっううぇえぇ……、もう厭、」
グチャグチャぺたぺた
生肉、人の、肉が、血が滴り落ちる。
気持ち悪い感触が口いっぱいに拡がって吐きそうになるけど強引に押し込まれて強制的に飲み込まされる。
肉の残り粕がまた気持ち悪い
血は色んな人の血が混じり合って腐敗臭がする。
鉄の味が追加で喰わされる肉に混じってまた吐き気がする。
口の中でネチネチ、グジュグジュ
吐きそうになると押し込まれ食べ終わってもまた押し込まれる。
拘束具でギチギチに固められた手足が凄く痛むし涙が止まらない、
ただ目の前の血と肉を拒絶する日々が続いた。
喰って、異能力を使っては又喰って
一日に数時間、自由時間があったけれど
その時と睡眠時間以外は
異能力の実験と訓練の繰り返しだった。
最初は逃げ出した
次第に足掻くことが無駄だと識った
大人しくしていれば済むのだと悟った
もう感覚も麻痺していた
血や肉を見ても何とも思わない様になり
人肉独特の咀嚼音が気にならなくなり
腐敗臭に慣れ
感触に違和感が無くなり
血肉に美味しさを見出した
最早私は人間ではなくなった
"
人の道を外れて堕ちた
闇に芽生える華の種
彼女の名は
黒原A
今も尚
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作者名：ウーロンの悲劇(Gavel) | 作成日時：2016年12月5日 21時
