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【朱雀小隼/4年/霧雉】 ページ6




『呪術高専の先生方が、揃いも揃ってコソコソやってんだけど』



夜空の下の工場跡地にて。

宮城県立呪術専門高等学校4年の朱雀小隼(すざくこはや)は、スマホの向こうの相手に、うきうきしたような声を送る。


「コソコソと何をやってるのか、聞いてもいいか?」


スマホの向こうの相手――呪詛師は、圧を込めて言った。

呪詛師は、言った。


なぜ呪術高専の生徒が、真夜中に呪詛師と電話をしているのか……?

答えは単純明快。小隼(こはや)は、呪詛師側の人間なのである。


なぜ呪詛師側の人間が、呪術高専の生徒なのか……?

答えは直截簡明。小隼(こはや)は、スパイなのである。


これ以上の『なぜ』は書くのが疲れてきたので次の機会に答えるが、とにかく彼は呪術高専の生徒でありながら、呪詛師側のスパイだ。


現在は、スパイとして呪詛師に定例報告を行っている状況。

静かに佇む月に、不思議な雰囲気の工場跡地。行うのは、スパイとしての仕事。

自分が格好良くなれる(気がする)ので、小隼(こはや)はこの定例報告を結構気に入っている。


『コソコソと何をやってるか? 知るわけないだろ、僕はあいにく先生じゃないんだわ。険悪な感じじゃなかったから、面白いことが始まるような予感がするな』


「お前の予感が、当てになるとでも?」


『失礼だな! この僕の予感は、世界一耽美だぞ?』


わけのわからない文句を付けてきたので、呪詛師はため息をついて電話を切った(ちなみに、耽美はたんびと読む。間違っても、ちんびではない)。


電話を切られたことに気付かず、僕は肺も耽美だ僕は爪も耽美だと、一生懸命自分の美しさを語る小隼(こはや)
もし一般人に見られたら、即おまわりさんこいつですされるだろう。


僕は耽美だ十二指腸verまでいったところで、ようやく通話が繋がっていないことに気付いた。

なんともいえない表情でスマホをポケットに戻し、小隼(こはや)は帰路につく。


「しっかし、コソコソやってる内容、なんだったんだろうな……?」



その疑問が解決するのは、もう少し後のはなし。

【蛇穴隆之/学長/みんみゆ】→←【蝶夜凛花/一の一/紅葉(クレハ)】



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Hiiragi(プロフ) - 更新しました! (2021年9月13日 21時) (レス) id: c8a8f260f7 (このIDを非表示/違反報告)
Hiiragi(プロフ) - 更新します! (2021年9月13日 20時) (レス) id: c8a8f260f7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(クレハ)(プロフ) - ありがとうございます。パスワードを忘れてたまに非ログになりますが、よろしくお願いします (2021年8月14日 20時) (レス) id: c4e89196c4 (このIDを非表示/違反報告)
狼河@中能(プロフ) - 紅葉(クレハ)さん» おめでとうございます!これからも宜しくお願いします〜! (2021年8月14日 20時) (レス) id: 752f94123c (このIDを非表示/違反報告)
十六夜シロ(プロフ) - 揃えました。可笑しかったら報告お願いします。 (2021年8月14日 19時) (レス) id: 803d89b284 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉(クレハ) x他5人 | 作成日時:2021年7月31日 18時

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