天才！ ページ21
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「いねぇな〜」
きりやんは、Aの背に乗って、森の中を駆けていた。
大きな獣が森にいて危険だから駆除してほしいという依頼があったのだ。
3メートルはあったと言うのだから、ただの動物ではなく魔獣の類だろう。
目撃情報を頼りにAと探していたが、なかなか見つからない。
生き物の気配がすれば、自分かAのどちらかは気付くだろうと考えていた時だった。
突然横からの衝撃で、きりやんはAの背から転げ落ちた。
「……って〜〜、……なんだ！？」
Aが駆け寄ってきて心配そうに鳴いている。
自分は擦り傷程度だったが、Aは肩の辺りに傷が出来ている。
何かがぶつかってきたのだ。
Aの傷に治癒魔法をかけつつ『何か』の方を見る。
何もいなかったはずの場所で、巨大な何かが蠢いた。
「……ゴーレムか！！逃げろ！A！！」
巨大な岩のように見えていたそれは、ゴーレムだった。
その巨体からは想像もつかない素早さで腕を振り上げる。
Aに飛び乗る暇もなく、横に飛び退くと、Aも反対側に避けたようだった。
ゴーレムを倒すには、埋め込まれている核を壊さなければならないが、
ここでは木々が邪魔で全体が見えない。
きりやんは、木々の開けている方へ全力で駆け出す。
とりあえず広いところへ誘き寄せ、核を探さなくては。
またしてもゴーレムが腕を振り上げ、避けようとした瞬間、きりやんは視界に飛び込んできたものに、気を取られてしまった。
『それ』に手を伸ばしたせいで反応が一瞬遅れ、右脚に激痛が走る。
ごろごろと転がって、きりやんは思わず抱え込んでしまったものに目をやった。
羽の生えた小さなウサギ型の魔獣だ。
まだ子供らしく、かなり小さい。
羽があるが、怪我をして飛べないらしく、ﾋﾟｨﾋﾟｨと鳴いている。
痛む脚を抑えてなんとか体を起こすが、この怪我では次の攻撃を避けられない。
そう思った時、ゴーレムの体が何かにぶつかり、横向きに倒れた。
ゴーレムを倒すほどの力でぶつかったのはAだったらしく、その巨体に飛び乗り、押さえ付けている。
この機を逃すまいと、きりやんは解析魔法でゴーレムの核を探った。
しかし、岩のようなゴーレムの体には、Aの爪も牙も通らず、いとも簡単に振り払われてしまう。
傷を負いながらも何度もゴーレムにぶつかっていくAに、気持ちが急く。
あと少しだ。
「A！！耐えろ！！」
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すみれいん(プロフ) - 久しぶりにまた読んじゃいました。ハートがまた押せるようになったのでうふふですね…！！やっぱこのお話好きだし、いつ飼い主じゃなくなるのかなぁってむふむふしちゃいます (5月15日 11時) (
レス) @page46 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ガナッシュs2さん» 通知が来てちょうど読めるくらいの時間があったので一からまた読んじゃいました…！やっぱりたまにあるクスッとする所好きです笑 (2023年1月10日 2時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - すみれいんさん» いつもハートありがとうございます！こちらもバタバタしていて更新できてなくてすみません！…こちらの続きもそのうち……！ｗ 必ず………！！ｗ (2023年1月9日 21時) (レス) @page46 id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ガナッシュs2さん» バタバタしておりお返事滞ってしまいました◯¬ 寝れそうになく読みたいと思い再び読みに来ました！しかもハート押せます。キタコレ！！となっております (2022年10月10日 23時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - トキさん» 番外編も気に入っていただけてよかったです！！！せっかくの異形夢主が人間に戻っちゃったので、番外編で獣ver再登場してもらいましたｗ (2022年9月25日 0時) (レス) id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガナッシュs2 | 作成日時：2022年8月3日 17時
