続き ページ4
洞窟の出口まであと数歩という所まで到達し、ロボロは一気に駆け出した。
しかし、洞窟から出るとすぐに、獣は素早い動きで先回りし、行く手を塞ぐ。
「ぅわ！！ちょ、待ってくれ、ほんと食べても美味しくないって！！」
ロボロはとっさに落ちていた石を拾い、獣に投げつけた。
獣が一瞬怯んだ隙きを見逃さず、ロボロは駆け出す。
一心不乱に森の中を駆け抜け、獣が追ってこないのを確認し、ようやく一息ついた。
「なんやったんや、あれ。どう考えても魔獣の類いよな……」
息を整えつつ、そうぼやくと、近くの茂みがガサガサと揺れた。
あの獣が追ってきたのかと身構えたロボロの前に現れたのは、不思議な魔獣などでは無く、ごく普通の狼だった。
なんだ、狼か、と緩みそうになった気持ちを、ロボロは慌てて引き締める。
普段なら、恐れる必要は無いが、今は一切魔法が使えないのだ。
ただの狼と言えど、今は十分に脅威だ。
再び茂みが揺れ、狼がまた一匹、もう一匹と姿を現す。
逃げるか、
木の棒一つでも持って立ち向かうか、
そう、ロボロが逡巡した時、頭上を大きな影が横切った。
次の瞬間、目の前に銀色の毛皮が降り立ち、威嚇する様に翼を広げる。
「ーーーｶﾞｳ！！！」
空気を震わせるほどの鋭い咆哮に、狼達は子犬の様な声を上げて散り散りに逃げていく。
それを見届けて、獣は翼を畳んだ。
ぺたりと地に伏せ、ロボロの方を見る。
「お前、……さっきの」
獣は大人しくこちらを見ているだけだ。
よく考えれば、狼達のように、牙をむき出して威嚇するようなこともしなかった。
「もしかして、俺のこと助けてくれたんか？」
獣はくぅん、と鼻を鳴らす。
ロボロは恐る恐る、獣に近付いてみる。
獣は逃げるでも怒るでもなく、大人しくしている。
「もしかして、人に飼われてたんかな？慣れてんのか？」
ロボロが目の前に膝をつくと、流石に緊張したように尻尾がパタパタと揺れたが、それでも獣は伏せたままだった。
「賢いんやな〜………。触ってもええか？怒らへん？」
ロボロは声をかけながら、そ〜っと手を伸ばした。
獣は目を閉じて、抵抗の意思が無いことをしめしている。
ロボロは、獣の角と角の間をそ〜っと撫でた。
「助けてくれて、ありがとぉな。さっきは石なんて投げてすまんかったな」
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もちもち - rbr「火力不足だ、出直せ」 め、名言来ちゃ〜!!! もう作者様愛してます！！だいちゅｋ(((( 続編に期待してもいいスカ⁈ (2023年2月21日 22時) (
レス) @page38 id: 057b0a6fab (このIDを非表示/違反報告)
krn🦒 - ガナッシュs2さん» お好きなんですよぉ〜！()ガナッシュs2さんやっぱ書き方お上手ですね！ほんと読んでて面白いです！好きですありがとうございます！！！ (2022年9月26日 8時) (レス) id: f85e9a6557 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - krn🦒さん» 気付いてしまいましたかっ……！！てか、ｄ！もお好きだったんですね！！そうか、ああ、運命！！なるほど…！！ (2022年9月25日 0時) (レス) id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
krn🦒 - あぁ…この神作品ってガナッシュs2さんのやったんですね！なんだぁ…そっかぁ！！…………えぇ？？マジですか？？ちょっと前にパソコンで見てて(これはスマホです)「わっ！これめっちゃおもしろ！！好きｯｯ！！」ってなってたんですけど…？？なるほど運命か() (2022年9月22日 14時) (レス) id: f85e9a6557 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - このページ開くと、「転生したら邪神の生贄になってた」「転生したら動物になってた」っていう漫画の広告が表示される……w (2022年9月5日 15時) (レス) id: 4fe2c19fa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ganaches2 | 作成日時：2021年11月4日 4時
