星々の輝き、祈り。7【学園アリス】 (ページ43)

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女の人の瞳を初めて見た時に感じたの。
違和感と懐かしさ。

その正体が、やっと分かった。

女の人は、拾い終えた骸骨から自分の鞄を受取って部屋から出ていく。

「……れろ、」

「…A？」

この女の人は敵じゃない。だって、この人が蜜柑を見る瞳が、同じ(・・)だったんだもん。

「壊れろ!」

あたしの声がその場に響いた。パリンッと鳴った音と共に監視カメラのレンズが割れた。

「！！、…あなた、そのアリス…っ」

────"音のアリス"

「…親子(・・)は、似るんですっ、」

同じだった。

「…親(・)は、子供を絶対に裏切らないっ。
だって…っ、あたし達は家族なんだもんっ、」

あたしを愛おしそうに見つめるお父さんとお母さんの瞳と同じだった。

…ありがとうっ。

蜜柑を裏切らないでくれて、愛してくれて、ありがとうございますっ。頭を下げたからわからなかった。

瞬間移動で消えてしまったから分からなかった。けど、あたしの思いはきっと伝わった。

ふと、蜜柑のお腹辺りに転がっている物を見つけた。

「？、何それ」

「あ、さっき、なんかお腹の下に入れてきて…」

「…ZERO、？」

「何やろこれ…カプセル…？」

ZEROと書かれたカプセルには、何か液体が入ってる。
わざわざ、お腹の下に入れてきた…？

「…ねえそれって、もしかして…」

「Aもそない思う？ウチもやねんっ」

「…あの人、悪い人じゃないよ…絶対に…」

「…何で、あの人はウチにこれを渡したんやろ？」

それに、何で分かったんだろう…。
お父さんとお母さんの記憶なんてない(・・・・・・・・・・・・・・・・・)のに…。

「…っ、今はこんな事考えるのは後にして行かないと。棗くん達のところに」

「そやな！」

「(そうと決まれば、
あのガイコツをどうにかしないと……あ。)

蜜柑、さっきお腹蹴られて今、相当痛いの我慢してるんじゃない？」

「ほえ？」

「痛すぎてのたうち回りそうなんだよね…？」

あたしのいきなりの投げかけに、蜜柑はそんな事ないと否定しようとすれば、さらに威圧感で投げかけた。

「…あ、いたいよう〜〜しぬう〜〜くるしいよ〜〜〜」

「お医者様はいないの！？こんなに苦しんでるよ！？」

漸く考えを悟って、その場でお腹を押さえて苦しみ出す蜜柑。慌てた骸骨が監視カメラにSOSを求めるが反応がない。