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まず初めに、キツネ目からの出題。
「2と1/4 +3/6は?」
「え───っと…………」
続いて、心読み。
「「しけん」を漢字で書け」
「え───…………………」
最後に流架。
「「
「………………〜〜〜…っ」
最悪の結果で学力チェックは幕を閉じた。
アホだ───っっ!!
こいつ、本物のアホだ──っっ!
おれより下──!!僕よりバカ──!!
バ──カバ──カ、バ──カ!
皆に出された問題全てを答えられなかった蜜柑は一気に馬鹿にされた。
「……」
蜜柑の学力チェックを始めたのをあたしは頬杖をついてボーッと見ながら隣に座っている棗くんを横目で見た。
「…っ」
え、うそ。棗くんと目が合っちゃった。まさか棗くんがこっちを見てるなんて、思いもしなかった。どうしようなんか、恥ずかしい。
「またバカ共が、ルカ君巻き込んで何かしてますね…。そろそろヤキ入れますか」
蜜柑を馬鹿にして、小玉を投げる心読み君達を見ていた取り巻きの一人がそう言った。
彼の言葉を受けたからなのか否か、黙ったまま棗くんが冷ややかな目で蜜柑を見つめる。
そして、その視線に気付いた蜜柑は棗くんを見た。
スペシャルバカが。何を今更…
飛べないバカはただのバカ
どバカ本家馬鹿
バカは一生何やってもバカなんだよ
バーカバーカ
棗くんの目で様々な事を訴えられた蜜柑は傍にいた流架に泣きついた。
「そ…「そんな感じの目で見られた」…と言われても…。棗はそんなこと思ったりしないよ…多分…」
「う────っっ…」
「バカラッタ」
泣きべそを掻く蜜柑だが、頭の中は別の光景が浮かんでいた。そう、それは先日の事。
─────“みかん”…
─────俺の呼び方に文句言うな
─────何も考えてねえ頭で
見なくてもいい闇にこれ以上、入ってくるな
……別に、あの時の事なんか
いつまでも気にしたりしーひんし…
「……、」
そんな2人を目の当たりにして、胸がもやもやするのを感じたAは視線を落とした。
「…あ、Aー!!英語教えてーっ!」
再び棗の方へ視線を向ければ、彼の隣で俯いているAへ声をかけて近寄った。
──
※原作では1192と表示されていますが、鎌倉時代成立が1185年と史実が変更されたためこの作品では後者で記載しております。
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未来(プロフ) - 七瀬あおいさん» コメントありがとうございます!お気遣いまでしていただいて有り難いかぎりです。引き続きよろしく読んでいただけると嬉しいです。更新頑張って参ります! (2021年7月29日 15時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬あおい(プロフ) - このシリーズとても大好きなので更新めちゃくちゃ嬉しいです。これからも未来さんのペースで構わないので頑張ってください。 (2021年7月24日 22時) (レス) id: 56c81eaebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未来 | 作成日時:2021年5月20日 0時