189・アリス祭最終日 ページ43
アリス祭4日目最終日────
後夜祭の朝です。
ちなみに後夜祭とはダンスを踊ったり皆とお話したり、野外パーティーみたいな感じです。
「ねーえ!後夜祭のダンスパーティーでラストダンスを踊った者同士が結ばれるって伝説知ってる!?」
「「?」」
「え───、知らないの──?蜜柑ちゃん達っ!
うそ──っ!」
朝から色めき立つクラスの女の子達にパペットで遊んでいた蜜柑達は首を傾げた。
「………伝説?何じゃありゃ」
「?、学園七不思議ならいくつか知ってるけど。
昔々、中等部のトイレの4番目の便器の中から手がにょろりと…お尻をなでて……」
「やめてー、蛍ちゃん…っ」
「……あっ。恋の3大イベントの事だよ、きっと」
順に蜜柑、蛍、委員長、Aが口を開く。その内3人は同じ女の子であるがその端くれという奴だ。
朝から女の子達は皆、頬に赤を乗せているがさほど興味もなさそうに話を聞くだけ状態だ。
皆が輪になって話してるのは、後夜祭のラストダンスの伝説の話で、翼くんと美咲ちゃんが前に言っていた事を思い出した。
後夜祭のダンスパーティーは、アリス学園における恋の3大イベントの1つで。B組の女の子達もいつも以上に気合いが入ってた。
「ねえ、棗君!流架君!今日ラストダンス誰と踊るか、もう決めてる?」
何人かの人が同時に同じ質問をしていた。視線を其方に向ければ、女の子達が棗くんと流架の席に集まってた。
わあ、凄い。
棗くんと流架ってやっぱり、凄い人気なんだ。
……あれ。そう言えば、璃音くんがいない。
いつもなら、とっくにあの2人と一緒にいるのに。
「なあなあ、あれ何?何か、めずしい光景ー」
「ああ、棗君と流架君のとこに女の子達がダンスの相手の誘いに来てるみたい。中等部の人もいるねー」
その様子を不思議に思った蜜柑は尋ねると、近くにいた野乃子ちゃんが答えた。
初等部だけじゃなくて中等部の人達も結構いた。初等部の子達の数に劣らず、中等部の先輩の数も多かった。
「ええ!?あの棗に!?
ルカぴょんはともかく…
うえ──っ、あいつってモテてんの!?」
蜜柑はビックリしてた。蜜柑ってば相変わらず凄いや。あの棗くんの事を、そこまで色々言えるのって蜜柑と…蛍ちゃん、くらいかな。
「棗君は元々、陰ながら人気あるのよ!」
「パーマっ!」
敵意剥き出しの声が飛び込んできたら、スミレちゃんが腰に手を当てて立っていた。
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未来(プロフ) - フリージアさん» ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきます。より良い作品になるよう心掛けておりますのでこれからもよろしくお願い致します (2020年11月12日 12時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
フリージア - いつも更新楽しみにしています!誤字かな?と気になったところがあったので報告失礼します!159の「かくゆう」、 165の「見るに来るのが楽しみだった」「みんなの舞台を台無しにしなくないっ……!」「お客さんもこの舞台を楽しにして待ってる……!!」 (2020年9月20日 17時) (レス) id: f10b12f88b (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - きゃーぽんさん» 率直なコメントで励みになります!ありがとうございます。随時更新して参りますので、よろしくお願い申し上げます。 (2020年9月13日 1時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白くて好きっす (2020年9月5日 15時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未来 | 作成日時:2020年8月29日 0時